一眼レフカメラをバイクに積んで振動で壊れないのか?

Pocket

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、花粉がだいぶ飛散していますが花粉症の方は対策の方は万全でしょうか?私も花粉症ですがバイクに乗ると特に乗り始めの30分くらいが症状が酷いです。せっかくのツーリングシーズン、症状が酷いと気分的にも楽しめませんね…。私は今年は舌下免疫療法というのを試してみようかと思っています。

さてここ数日、究極のツーリング写真では「バイクに一眼レフ 故障」「バイクの振動でカメラ壊れない?」といったクエリが増えております。カメラをバイクに積んでエンジンの振動や車体から伝わる衝撃でカメラが壊れてしまわないか、多くの方が心配しておられるようです。

私は前職でバイク用品メーカーで製品の開発に関わっていましたが、その時のノウハウを元に今回はバイクの振動とカメラの積載について書いてみたいと思います。

私は一眼レフをトップケースに収納しています

バイクのエンジンの振動は車種によって色々な特徴があります。単気筒エンジンや不等間隔爆発のツインエンジンの場合、低回転ほど振幅(揺れ幅)が大きく低周波、逆に4気筒エンジンで高回転域ほど振幅が少なく高周波になります。そして震源から遠くなるほど振幅は大きくなる、つまり激しい振動になる傾向です。震源は主にクランクシャフトのバランサーやそれを相殺する目的で着いているバランサーシャフトの周辺です。




かつてミラーの開発をしていたとき、走行中に鏡面が振動して視認性が落ちないように腐心したものです。バイクの中でミラーが装着されている位置とは震源から最も遠く、条件が悪い場所なのです。単気筒のバイクやハーレーであれば振幅が大きく低周波、常用回転域も低めなので、その辺の車種のユーザー狙いであれば揺られないようデザインする。4気筒の高回転エンジンのスーパースポーツモデルをターゲットにした製品であれば高周波振動に強いようにデザインするといった具合です。

バイクから伝わる振動や衝撃は何らかの対策をしないと大切なカメラや機材にダメージを与えます。バイクからの振動とは1つは前述したエンジンからの振動、2つ目は路面のギャップなどからくるショック系の振動です。

カメラ、レンズに多く使われている小さなネジは高周波振動で緩みやすい

エンジンの振動は回転数によって変化しますが基本は振動周波数が正弦波であり、こいつはネジ類を緩めたり固い物同士が触れるとヤスリのように削るという特徴があります。路面の凸凹やギャップからくる衝撃系の振動はランダム波といいリアシートに固縛していた荷物がズレる、壊れやすい荷物が破損するなどの特徴があります。

少々脱線しますがバイクを含む自動車業界ではJISで定められた振動試験基準があり、現在ではSOR(sign on random)試験が導入されています。これはエンジンの振動を想定した正弦波(sign)に路面からのショック系振動であるrandom波を乗せてダブルで振動試験をかけるというものです。SOR試験対応の振動試験機という機械があるのです。

軟らかいスポンジの仕切りは衝撃は吸収するが高周波の正弦波振動には効果が無い

カメラをバイクに積載する際に注意すべきことは正弦波振動は三脚のロックやカメラの小さなネジ類を緩めてしまうこと、衝撃などのrandom波は積んでいた三脚やカメラバッグがズレることです。上の写真はトップケース内にカメラバッグ用のスポンジの仕切りを使って収納している様子ですが、スポンジは軟らかいものを選んでも高周波の振動はほとんど吸収してくれません。

背負っていて疲れるが振動や衝撃に対して理想的なのはボディバッグ

振動や衝撃に対して最も理想的なのはライダーの体がワンクッション入るボディバッグ系です。しかしボディーバッグは肩こりなどの疲労、防水効果が低く雨に弱い…といったデメリットの方が多く、立ちごけや転倒の多い人はそもそも向いていません。

大型のタンクバッグ

大きいサイズのタンクバッグに一眼レフを入れるのも悪くはありません。タンクバッグの底にスポンジシートを1枚ひいておけば、タンクから伝わる振動はだいぶ吸収されると思います。運転中に見える部分にあるので安心感もあります。しかし大きなタンクバッグとは言え一眼レフに交換レンズを複数本となると少々厳しいですね。




総合的に考えてカメラも三脚もリアシート上積載が一番良いと思います。振動対策は三脚の脚やロックレバー、ネジ類は積載の前にしっかり締め込んでおく、レンズキャップ、ボディキャップもしっかりと締めこんでおく(キャップの締めが緩いとヤスリをかけたように粉を吹いてキャップが削られ二度と締まらないキャップになる)、固い物同士(例えばレンズとミニ三脚など)が触れ合わないように収納するなどの対策を施しましょう。

脚のロック、雲台のハンドルなどをしっかり締めこんでバイクに積みましょう

上の写真は以前にご紹介した驚異のコスパ三脚 NEEWER66インチカーボン三脚ですが、この三脚は脚のナットロックを強めに締めておくと、こんどは使いたい時に緩まなくなってしまう…というトラブルがありました。GITZOやVelbonではそのような事はありません。やはりバイクにカメラや三脚を積載するとなると、通常のカメラマンでは知りえない別のノウハウが発生すると改めて感じた出来事でした。

特に注意したいのが雲台のネジです。写真のタイプはカメラを固定していないとき、ネジがフリーになっているのでバイクの振動でネジが落ちてしまうのです。できればこのタイプの雲台ではなくクイックリリースシューを使いましょう。私は以前、北海道をツーリング中にこのネジを落としてしまい、以降は三脚無しの撮影を強いられた経験があります。

それと振動で壊れにくいカメラは何か?とバイクに積むからといって振動に強いカメラを探す方がおられますが、一般的に振動に強いカメラとはかつてCASIOであったGショックのような雰囲気のカメラ、現在ではRICOH WG-60、ペンタックスWG-2などですが、これはツーリング写真用としておススメしません。振動や防水性能が特化したカメラは記録的に写す描写で「いい写真」を目指したい我々にとって最良の選択肢とは言えないと思います。

私の個人的な経験談になってしまい恐縮なのですが、光学ファインダーを有した普通のデジタル一眼レフがおススメです。15年以上はキャノンEOSを使用してきましたが故障はただの1度もありませんでした。対してコンデジは何度故障したか分かりません。単に相性の問題かもしれませんが振動や衝撃の問題に関わらず、使いやすさや総合的な信頼性も含めて普通の一眼レフカメラが私のおススメです。




 ~バイクに一眼レフカメラを積載して振動で壊れないか?まとめ~

・リアシート上に積載でスポンジ仕切りを活用し上手に収納しよう

・三脚のロックや雲台のネジなど緩まないようしっかり締めて積載する

・固い物同士が触れ合わないよう積載する

・光学ファインダーの一眼レフならバイクの振動くらいでは簡単に壊れない

以上、バイクに一眼レフを積んでカメラが壊れないのか?について書いてみました。

今回はこの辺で!!

~関連記事~

・バイクツーリングに最適な三脚の選び方

・バイクに三脚を積載するには?バイクへの三脚積載方法

にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング