究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、物事を斜めから見ると事実が違ったように見える…こんな経験はおありでないでしょうか?写真も同じで撮影地で被写体とセッションするとき、よく動いてあらゆる角度で観察することで当初とは違ったものが見えてきます。
よく動く足「写真家足」はツーリング写真でも重要ですが、構図を作る時だけ使うのでは写真家足が少し勿体ないです。写真家足はイメージを作る以前の被写体の魅力を解明する時にも役立ちます。また動きまわることで脳が活性化し、リラックス系のホルモンの分泌で思考パフォーマンスがアップするという効果もあるので、とにかく撮影地では積極的によく動いてみましょうね。
さて今回はお役立ち情報としてカメラ、レンズのカテゴリー、三脚の雲台の話題をいってみたいと思います。
少し前にバイクツーリングで使う三脚の話題についてVelbonシェルパ645Ⅱというアルミ製三脚のことを書いてみました。その時の投稿は こちら。
今回はそのVelbonシェルパ645Ⅱに新たに面白い雲台を装着してみましたので、その雲台についてレポートしてみたいと思います。
今回、購入したのはVelbon PHD-66Qリボルビング雲台というヤツです。前回の投稿では望遠レンズで構図を微調整したいときにボール機構の自由雲台では厳しく、2軸でレバーが付いている昔ながらの3Way雲台がいいですよ…というお話をしました。
しかし3Way雲台は角度の微調整がやりやすいのは嬉しいのですが、バイクに積載する際にどうしてもハンドルが邪魔になってしまいます。シェルパ645Ⅱの場合はパン側のハンドルを外して一方のハンドルの後ろに差し込んでいくことで、コンパクトに収納できるのですが、これが結構とクルクル…クルクル回していかねばならず、ハッキリ言って面倒でした。中途半端な位置にしておくとエンジンの振動で外れてしまうので、しっかり締め込んでおかねばいけませんし。

そこで雲台の買い替えを検討していたところ、Velbon PHD-66Qなる凄い雲台を発見しちゃいました。
このPHD-66Q雲台、ナニがすごいかって…
こ~んなアクロバティックなモーションで縦構図に切り替わるのです!!
この動きにより横構図でセットしたカメラ位置に比較して、レンズの中心がほぼズレることなく縦構図にできるのです。考えた人すごい!

普通の雲台ならこんな風にレンズ中心が大きくズレてしまいます。それに三脚の中心軸から大きくオフセットされるので安定感も悪くなりますよね。三脚座のある望遠レンズならこの問題は関係ないですけど、従来はこの問題についてはL字ブラケットを装着する必要がありました。
この機構でガタつきは大丈夫だろうか…という心配もありましたが、その辺はさすがにVelbonです。全く心配はありませんでした。
マグネシウム合金製で質感も良いです。クイックリリースシューはシェルパ645Ⅱに元々装着されていた雲台と同様にQRAシステムというシューが使われています。水準器も2Wayで搭載。
水平方向の微調整はこのロックを緩めて…
右側へ限界まで傾けたところ
左に限界まで傾けたところ。こんな感じで水平の微調整ができます。
操作性は慣れてしまえば極めて良好です。一見、複雑そうに見える可動部分もしっとりとそれでいてスムースに動くので安心感があります。設計者の苦労が垣間見れる部分ですね。
そしてハンドルが一本になったので収納時のクルクル…問題も解決です。が…しかし
残念ながらVelbon純正の三脚ケースには入りませんでした…。これは仕方ないので使わなくなったキャンプ用チェアーの収納袋で代用としました。まあ収納ケースに「Velbon」なんて書いてあると、駐車中の盗難対策としては逆効果ですからね。
Velbonのリボルビング機構雲台 PHD-66Q 特に縦構図を頻繁に使う方にお勧めできる雲台です。発売時期は5年近く前なので中古も流通しています。定価は26200円ですが私は中古を1万円くらいで入手できました。
ところで余談ですが最近のカメラやレンズは多くの製品に手ブレ補正機能が付いていますよね。キャノンの一眼レフの場合はレンズに内蔵されていますが、手ブレ補正機能のあるレンズは品番にIS(Image Stabilization)と書かれています。しかし三脚にカメラを固定して撮る場合は忘れずに手ブレ補正機能はOFFにしましょうね。忘れてONのままで撮るとかえってブレてしまい明瞭さに欠ける写真になってしまいます。
今回はこの辺で!!