迷っている人必見<ツーリング写真>最初のカメラの選び方

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究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、少しづつ暖かい陽気になってきましたが、春のツーリングシーズンの到来が待ち遠しいですね。

このブログを最近になって見つけて「ツーリングで写真…自分も本格的にやってみようかな?」「自分のバイクをツーリング先でカッコよく撮れるようになったらいいな」と感じておられる方、そんな方を対象にツーリング写真のための最初のカメラ選びについて書いてみたいと思います。

以前も同じような内容を何度か書きましたが、今回はカメラ選びとは人それぞれであり、他者の情報は少しの参考程度にしかならないこと、どんな写真が撮りたいのか?という憧れの写真に具体性がないとカメラ選びに悩んでしまうこと、といった事に触れてみたいと思います。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

よくベテランの写真家は「カメラなんて何だっていいんだ、写真は人が撮るのだ」的な内容をおっしゃいますが、それは芸術的観点での写真作品とカメラの性能は必ずしも関係していない、という事を伝えるのに分かりやすい言葉だと思います。しかし「何でもいい」はちょっと言いすぎだなと私は感じます。

例えば15年くらい前に売れに売れた普及型のデジカメは記念写真を撮る分には操作もシンプルで良いですが、憧れの作品を実現するには理想的なカメラとは言えません。例えるなら走りなれたワインディングロードを性能の悪いオートマチック車で走るようなストレスがあります。「ここはこういきたいのに!」という要求に対して直感的に操作できないのです。

操作の簡単な普及型デジカメは読者の皆さまにはオススメいたしません

写真をやろう!と決意するきっかけは「いいカメラが欲しくなったから」でも悪くはないと思います。実は私も最初はそんな感じでした。本当ならどこかで素晴らしい写真作品に衝撃を受けて、芸術写真に興味がわいたから…という入り方がいいですけどね。




だから私はカメラに関心がいってしまうことを完全否定はしません。新しいカメラ、性能のいいカメラが欲しいと思うのは、ごく自然なことだと思います。

Hasselblad Stellar

例えばこんなカメラ。ハッセルブラッドのステラというカメラですが実に素敵な雰囲気ですよね。パッと見た瞬間に「わぁ~コレいいね!欲しい!」となりません?しかし、このカメラを手に入れたからといって必ず良い写真が撮れる訳ではありません。自分の撮りたい憧れの写真とカメラの性能は多くの場合で無関係です。

しかし、このような素敵なカメラ、お気に入りのカメラを使用することで、写真に対するモチベーションが保てる!という効果があれば十分に有意義だと感じます。

ただし新しいカメラでないといい写真が撮れない、高いカメラ、高いレンズを手に入れれば自分も傑作写真が撮れる…というのは完全に幻想であるという事は認識しておきましょう。カメラ購入にあてる予算に余裕のある人はいいですが、そうでなければ散財するだけですからね。「うわ~、これ欲しい!」と思わせるカメラとは多くの場合で高いカメラです…。

(ちなみにハッセルブラッドのステラはSONY RX100無印のOEMです)

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

大切なことは関心の対象をカメラやレンズではなく写真にすることです。写真を愛する人間になるのが最初の一歩です。写真に無関心だとカメラが欲しいだけの人になってしまい、量販店にたくさん並んでいるカメラの中から自分にぴったりの1台を選択するのは困難を極めます。

当ブログでご紹介しているようなバイク写真、ツーリング写真の場合は主に風景写真がベースとなり、その中で・風景の中のバイク・バイクで旅をするライダー・ライダーが見ている世界…といったものを作品化する訳です。スタジオ照明やスピードライトなど人工的な光は原則として使わず、光源は主に太陽光などの自然界の光です。そして季節や時間帯、気象現象なども関わってくるのが風景写真です。そうなれば風景写真に最適なカメラ…という漠然とした目安は立てられます。

風景写真に向いたカメラで且つ【バイク乗りがツーリングで使うカメラ】まずはこの条件でいくつかの課題に具体性が出てきます。1つめはカメラ機材の質量的な問題です。重く大きな一眼レフに交換用のレンズを複数も持ってバイクに乗るのは通常は難しいです。そして2つめは振動や衝撃、突然の雨など過酷な環境で使用や運搬されることです。

私の愛用しているデジタル一眼レフ EOS6D Mark2

バイクツーリングのお供として、振動、衝撃、湿度などに強いと私が個人的に感じているのは光学ファインダーを有した普通のデジタル一眼レフカメラです。私は初代EOSキスデジにはじまり15年以上はキャノンのデジタル一眼レフを使用してきましたが、カメラが壊れたことはただの1度もありませんでした。

運搬による振動や衝撃で壊れてしまわないか心配だ…という人には普通のデジタル一眼レフはお勧めです。

光学ファインダーを有したオーソドックスなデジタル一眼レフは写真を最初に学ぶ上で実に最適だと感じます。露出補正やマニュアルフォーカスなど頻繁に使う操作が直感的に理解できます。ここ10年くらいで各メーカーから様々な機種がたくさん売れましたので中古相場も流通量が豊富です。しかもミラーレスに流行がシフトした昨今では割安な価格で入手できるのも嬉しいです。

しかしデジタル一眼レフに交換用レンズも持って行く…となると機材質量は多くなり、それをどのように持ち歩くかは悩ましい問題です。写真のようなリュックやスリングといったボディバッグ系は、体がワンクッション入ることで振動の問題が解決されますが、ずっしりと重みがライダーの体にかかり疲労になります。ロングツーリングで雨の中を走り続ける、となったときもレインカバーくらいでは役に立たないので別の防水対策が必須になります。

どうしても持っていける質量に限りがある場合、一眼レフを選択する人はズームレンズで欲しい画角をカバーして交換レンズ無しでいく作戦もバイク乗りとしてアリだと思います。




RICOH GR マニュアル露出できるコンパクトデジタルカメラ

では持ち運びという意味で圧倒的に有利となるコンパクトなデジカメはどうでしょう?最初にご紹介した普及型のコンデジと違って、マニュアル露出できる機種であれば十分にツーリング写真に使えます。この大きさであればタンクバッグやウエストバッグなどに忍ばせても負担にはなりません。スリムな機種であればジャケットのポケットに入ってしまいます。

マニュアル露出可能なコンデジも各社から色々なカメラが売られています。画素数はマニュアル露出機能がついているようなカメラであれば何万画素であろうと特に気にするポイントではありません。目安として1200万画素以上あれば十分です。センサーサイズについては1型センサーより大きいものを選択肢に入れてみましょう。

マニュアル露出できるコンデジ  チルトモニターはバイク写真で重宝します!

コンデジの弱いところは望遠域の描写や背景などのボケ具合の表現です。一眼レフに比べてグリップも小さいのでカメラホールド力も落ちます(手ブレしやすい)。もちろん高倍率ズームを搭載し解放の明るいレンズのモデルも売っているので望遠やボケ味の出る作品作りは出来なくはありません。しかし一眼レフと比較してしまうと妥協点を作らざるえません。無理な高倍率を搭載したコンデジはおススメしません。

苦手なことを無理に要求するのではなく取り回しの良さ(地面スレスレのローアングルやスクリーンやメーターの隙間に忍ばせて撮るなど)や気軽に撮れる楽しさといった長所を生かした写真を撮りましょう。よってズーム域は広角から中望遠くらいまでに留め、バリアングルモニターやチルトモニターを有したコンデジがおススメとなります。

コンデジはアッと思った瞬間を逃さずパッと撮れるのでシャッターチャンスを逃さないという意味でも楽しいカメラです。あまり気乗りしない日でも億劫がらず、いつも気軽に持ち歩けるのが強みですので手のひらに収まるくらいの軽量コンパクトなモデルを選びましょう。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

コンデジに無理強いしてはいけないような写真とは…先日ご紹介したようなこんな写真です。圧倒的な望遠域とボケ味を利用した表現です。加えて先日も解説しましたが発生した被写界深度のピーク位置をマニュアルフォーカスでコントロールして撮った写真ですが、そういったこともコンデジでは厳しいです。

「私もこんな感じで撮りたい!」ということでしたらコンデジではなく一眼レフを検討しましょう。

しかしトレードオフとして重い望遠レンズをバイクに積載して出かけるという犠牲が発生します。

リコー GR APS-C

一方で広角でツーリングのワンシーンを…という事であればコンデジも大活躍です。この写真はRICOH GRという少々マニアックなコンデジです。このGRというカメラは一般的にスナップシューターと呼ばれていますが、逆光にやたら強いという隠れた特技を持ったカメラです。逆光を利用してドラマチックに演出するのが大好きな私はGRをよくツーリングに持ち出します。

しかしGRは素晴らしいカメラですが絞りを解放F2.8まで開いてもボケ具合はさほど期待はできないのです。それに単焦点、つまりズーム機能のない28mm固定レンズは撮影者のよく動く足を要求するものです。足が動かないビギナーにGRを持たせると陳腐な写真を量産してしまうので、このカメラはベテラン向け(または足を鍛える覚悟のあるビギナー向け)カメラですね。




いま話題のミラーレスのフルサイズ機はどうなの?カメラ業界ではこれからはミラーレスだ!という風潮ですよね。バイク写真、ツーリング写真という事であれば今のタイミングで無理にミラーレスのフルサイズ機を買う必要はありません。EOS Rのようなミラーレス フルサイズ機は素早く動く被写体にピントを正確に追従させるスポーツシーンなどでアドバンテージがありますが、風景写真では重要な機能ではありません。

キャンプツーリングで長期間持ち出す人にとってはバッテリーの持続がイマイチなのもマイナスポイントとして挙げられます。キャンプツーリングで連泊だと充電ができませんのでバッテリーの持ちが悪いミラーレス機では何個も予備バッテリーが必要となります。ご参考までにキャノンだと通常の一眼レフカメラであるEOS6D Mark2でフル充電で約1200枚(ライブビュー撮影で約380枚)対してEOS Rは約370枚となります。両者とも使用バッテリーは同じ1865mAhのLP-E6Nです。ミラーレス機とは常にライブビュー撮影なので燃費が悪いのですね。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

「こんな写真が撮りたいな」という憧れの1枚が漠然とイメージができたら商品が豊富に展示してある大型量販店を見に行ってみましょう。さまざまな展示してあるカメラから大きさ、重さ、持ちやすさ、ズーム域、センサーサイズ、バリアングルモニターなどの機能、バッテリーの持続時間などを考慮しいくつかの候補を作ります。れとカメラをパッと見た瞬間に受ける印象も大切にしてみましょう。言葉では説明できないけど、何となくこのカメラがいい!というのはビギナーにも分かるはずです。

最初の大きな選択は一眼レフにするかコンデジにするかだと思います。そして一眼レフにするならレンズは何を選ぶべきかも悩ましいですよね。

SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

…で、お勧めのカメラは結局なに?

はい、結局ツーリング写真にお勧めのカメラはこれです、という具体的な機種は書きません…というか書けないです。カメラ選びは本当に人それぞれ違うものです。「撮りたい憧れの写真」が人それぞれ違い、そのカメラを大きいと感じるか小さいと感じるか、使いやすいと感じるか使いにくいと感じるか、みなさん違います。誰かにこのカメラがおススメ!と言われても、あまり参考にならないと思います。

 ~バイクツーリングに最適なカメラの選び方 まとめ

・どんな写真を撮りたいのか?まずは関心の対象をカメラではなく写真に

・撮りたい写真の要求に対して必要な機能とはなんだろう?

・大きさ重さ、持ち運び(積載)方法をよく考えてからカメラを選ぼう

・最新のカメラや高級なレンズを買えばいい写真が撮れるとは限らない

・持ちやすく操作しやすく、しっくりくるカメラ、お気に入りになるカメラを探そう

一眼レフのレンズ選びのお話はまた次回にしてみたいと思います。

今回はこの辺で!!

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