R1200GSスパークプラグ交換手順【後期型】セカンダリー側

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前回の投稿よりR1200GSのプラグ交換方法を解説しています。2010~2012年の後期型のR1200GSで解説しています。投稿の容量の関係で1回で終わりませんでしたが、前回までがプライマリー側プラグ、今回はセカンダリー側のプラグ交換方法です。

事前に揃える工具やプラグの品番などは前回の投稿をご参照ください。

前回の投稿、空冷R1200GS後期型 プライマリー側プラグ交換方法はこちら

セカンダリー側プラグは燃焼室で点火しているプライマリー側と違い、排ガス内の不完全燃焼ガスをクリーンにする目的で機能するものです。あくまで環境に配慮した補助的な存在なのですが、もしセカンダリーが機能しなくなると排ガスがクリーンではなくなり、場合によっては車検時の排ガス濃度検査で不合格となります。

では後期型 R1200GSセカンダリー側のプラグ交換方法です。

まずはこの黒い樹脂のカバーを取り外します。

トルクスレンチのT30でボルトを外します。まずはこの2本と…

ここの計3か所を外します。

カバーを外すとセカンダリー側のダイレクトイグニッションコイルが見えます。




セカンダリー側のダイレクトイグニッションコイルの外し方は手で下にグイッと引っ張るだけです。場合によってはゴムがへばり付いて、なかなか抜けない場合があります。その場合は一度、プライマリー側の時と同様にダイレクトイグニッションコイルに接続されている配線を抜いてから作業しましょう。グイグイ引っ張って勢いよく抜けた時に配線をブチ切ってしまう恐れがあるからです。

ダイレクトイグニッションコイルを外すとスパークプラグの頭が見えます。プラグがどのような角度で取り付けられているのか、よく見ておきましょう。

プラグレンチをラチェットハンドルに装着し古いプラグを緩めましょう。今回はエクステンションは不要です。

こういった角度のある作業の時にスイベルヘッドのラチェットハンドルは便利です。

右がプライマリー側で使用していたプラグ、左がセカンダリー側で使用していたプラグ。このようにセカンダリーの方がカーボン汚れが多く付着しますが、これで正常です。主役のプライマリー側と違ってあくまで汚れ仕事を担っている証でもあります。




ではプライマリー側の時と同様にまずはプラグレンチに新品プラグをのせて手で絞めていきましょう。

プラグを取り付ける前にプラグ穴を目視で確認しておきましょう。

最初に取り付けられていた角度を思い出してねじ込んでいきましょう。いきなりラチェットハンドルを使うのではなく、まずは手でクルクルと回しスムーズに回転するのを確認しながら締め込んでいきます。プライマリー側の時と同様ですね。

本締めはデジラチェを使って指定トルク20N・mで締結します。この角度だとデジラチェの液晶が見えないのでプリセットしてアラーム音で判断しましょう。

ダイレクトイグニッションコイルを差し込む前にプライマリー側のケーブルをここに挟みます。

ダイレクトイグニッションコイルを取り付けます。端子にプラグの先端がしっかりと入ると「コクッ」という感触が手に伝わってきます。ちゃんと入っていないとコイルの先端がブラブラと動くのでよく確認しましょう。

外す時に配線も抜いた場合は忘れずに配線のコネクターを差し込んで下さい。




最初に取り外した黒い樹脂製のカバーを取り付けます。トルクスT30のボルトで3か所です。

プライマリー側の交換作業前に取り外したアドベンチャー用のシリンダーヘッドガードを取り付けます。元々、ガードを装着していない人はこの作業はありません。

ボルト、ワッシャー、ガード本体、スペーサーの順番です。スペーサーを落として無くさないように気を付けてください。

ガードを正しく取り付けたら作業完了です。

R1200GSプラグ交換手順の解説は以上です。解説では左バンクでしたが右バンク側で全く同じ作業をして全ての作業が完了です。念のためエンジンを始動して始動性やアイドリングの安定などに問題がないか確認をしましょう。

今回、交換したスパークプラグは新車時に装着されているメーカー指定 NGK MAR8B4-JDSを使用しましたが、他の銘柄の互換品は例え性能が良いと評判のものでもお勧めいたしません。交換直後は性能の効果が体感できても長くは持たないです。ネット上の情報ですと1万kmも使用しないで始動性が低下したり、アイドリングが不安定になったりと良い噂を聞かないです。メーカー指定のNGKプラグは私のもう1台の愛車、2008’R1200GSで11年以上も愛用してきましたが、不調をまねいたことは一度もないので純正はやはり信頼できると思います。マイナスが2極あるのも4万キロ持続できるロングライフの理由なんだと思います。

それと冒頭でも触れましたがユーザー車検時にノーマルマフラーであるにも関わらず排ガス濃度測定で落ちてしまった場合、このセカンダリー側のプラグが正しく機能しているか点検をしてみましょう。

プラグ交換作業はとても簡単な作業ですが、プラグを締めすぎたり斜めに入れて工具で締めてしまうと最悪はシリンダーヘッドにダメージを与えて高額な修理が必要となります。くれぐれも慎重に作業してください。

空冷R1200GS 後期型(DOHCヘッドモデル)のスパークプラグ交換方法でした!

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