究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、秋のツーリングシーズンですがバイクのメンテの方は万全でしょうか?タイヤの残溝は大丈夫ですか?摩耗したタイヤでうっかりロングツーリングなど出かけると、後で危険な目に合いますのでタイヤの点検は小まめに行いましょう。
さて以前に私の愛車R1200GS-ADVENTUREにシンコーというメーカーのタイヤを装着しました…という記事を書きました。
そのシンコーE705の摩耗持続性の評価が出ましたのでその結果と、R1200GSのリアホイールの着脱方法も一緒にご説明したいと思います。

この写真は最初に装着した2018年7月のものです。あれから14か月。2回の北海道ツーリング(内、東北自動車道を自走が2回)をして摩耗した現在は…
およそ13000km走ってみて…
リアは中央部分でおよそ2分山。あと1000kmも走ればスリップサインが出そうです。
対してフロントの方はなんと7分山くらいはありそうです。これで前後交換では何だか勿体ないですよね。
そこでリアだけ再びシンコーE705を購入して交換することにしました。2019年9月現在でシンコーE705リア用150/70/17 M/C 69Qのネット上での最安値は6850円!!驚異の安さですね。シンコーE705は同サイズで150/70R/17 69Hというスピードレンジの高い物がラインナップしていますがQが160km/hでHが210km/hです。日本の道路で普通にツーリングするならQの方で全然大丈夫ですね。
早速シンコーE705のリアだけをネットで購入して自分で交換作業をしてみることにしました。これより先はR1200GSのリアホイールの着脱手順について詳細に解説してみたいと思います。
まず準備するものはロングスピンナーハンドルとソケットレンチはトルクスのT50です。ロングスピンナーハンドルは380mmのものでSK11製で良ければAmazonで1600円くらいで購入できると思います。
それからR1200GSへホイールを装着する際のボルトの締め付けに使うトルクレンチです。20~110N・mくらいのレンジのプレセット型が良いと思います。高価なものと思ってしまいますがE-Valueというメーカーの物で3500円くらいで購入できます。
まず車体をセンタースタンド(メインスタンド)で立てて作業を開始します。リアだけの着脱作業でしたらジャッキは不要です。リアホイール無しでこのバイクは自立します。
ロングスピンナーにトルクスT50を装着し、ホイールを固定している5本のボルトを緩めていきます。
5本のボルトを外してしまえばリアホイールは簡単に外すことができます。チェーン駆動で両持ちサスアームのオートバイに比べたら、劇的にメンテ性が良いと言える部分です。
普段手の届かない部分はこの機会にブレーキクリーナー等で綺麗に清掃しておきましょう。ちなみにこの状態でリアファイナルドライブオイルも交換します。ファイナルオイル交換はリアホイールを外す必要があるので面倒だ…という方がいますがリアホイールを外すのは超簡単なのです。
こんな感じでセンタースタンドのみで、リアホイール無しの状態で安定して立っていられます。
さて…今回は外したタイヤと購入した新品のE705を車に積んで友人の勤めるガソリンスタンドに持ち込むことにしました。
タイヤチェンジャーさえあれば作業は数分で終了です。このような専用のタイヤチェンジャーはガソリンスタンド、カー用品店、タイヤショップに大抵はあるものです。バイクのタイヤ交換はできません…という店は多いですがホイールを持ち込みであればOKのお店は意外とあります。
ただしホイールバランスはバイク用のアダプターが必要となるため、そのままではバランス取りができません。私は超高速走行はしないのでバランスは取りませんがバランスを取りたい方はアダプターも持参で行くと良いと思います。
着脱工賃と廃タイヤ処分料で1本で2500円くらいが相場でしょうか。
さて帰って組み替えてもらったホイールをR1200GSに装着します。まずはトルクレンチの設定をBMWが規定した60N・mに設定します。
まずは5本のボルトを手で締められるところまで締めて、その後にトルクレンチで締結します。締める順番は対角状に締めていくのがポイントです。トルクレンチは設定した強さに到達すると、レンチのヘッド部分から「カチン!!」という音と共に少し折れ曲がって知らせてくれます。

くれぐれも締め忘れ、締めすぎ、緩すぎなどの作業ミスがないように入念にチェックしてください。走行中に外れたら命に関わる事故になりかねます…
書き忘れましたがトルクレンチの場合はT50ソケットとの間にエクステンションの装着が必要となります。
交換作業完了。ホイール着脱を自分でやってタイヤ屋さんに持ち込んで組み替えれば、シンコーE705であればリアだけで1万円以内で済んでしまいました。
ここからもう13000km持続すると考えると前1本、後ろ2本の計3本のタイヤで26000km持続するという計算ですね。E705の3本分が18000円くらいと計算すると驚異的なコスパと言えます。
それにE705は砂利ダートのトラクションも非常に安定感がありますし、空気圧を下げなくても荒れていないダートであればフロントが横に逃げるようなことも少ないです。舗装路はウェットでもブレーキ制動は良好ですしワインディングのグリップは驚きのグリップを発揮します。ブロックに比べてロードノイズも低いので私にとっては100点満点をあげたい理想的なタイヤです。