夕陽のツーリング写真とホワイトバランス

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究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、写真を撮られる時にカメラの記録形式はJPEGですか?それともRAWでしょうか?当ブログでは今までRAW現像やLightroomによるレタッチの解説をしてきましたが「私はRAW現像とかレタッチはやらないよ…」という方でも、いま撮っている写真をRAWで保存しておくことを強くオススメいたします。

5年後、10年後といった将来にRAWをレタッチして仕上げることを普通にやっているかもしれませんし、状態を劣化させずに保存させるという意味でもRAWは最適です。遠い将来に過去に撮ったご自身の作品(含む失敗作)を、その時の優れたレタッチによって蘇生できる可能性は大いにあるのです。

現像やレタッチを今はやらないから、という理由でJPEGだけ保存は本当におすすめしません。

以前も書きましたが全てのデジタルカメラはシャッターを切った当初はRAWです。それをカメラ内のコンピューターが瞬時に処理し、決められたレシピ(ピクチャースタイルやエフェクトも含め)で仕上げたのがJPEGです。当初RAWにあったデータの内、仕上げに使わなかった領域(暗すぎて真っ黒に見える部分や明るすぎて真っ白に見える部分)はデータ容量を軽くするために捨てているのがJPEGです。この捨てられた領域内には多くのデータが残されているにも関わらず…です。つまりJPEGはカメラのコンピューターが勝手に仕上げて勝手に大切なものを捨てているのです。




稀に作品を発表するときに「撮って出し」という言葉を使う人をお見受けします。カメラで撮ったJPEG画像そのままです、という意味が撮って出しです。しかし撮って出しは肝心な写真の仕上げをせずカメラのコンピュータに全て任せました、と言っているのと同じなのですね。「私は邪道なる画像加工などしていません」という潔白を表明しているつもりでも、実は自慢するような事ではないのですね。

いまはRAW現像やレタッチはやらないけれど…いま撮っている写真は大切です。と思っている方々はカメラの記録モードをRAW+JPEGにしてRAWはそのままDVD-Rや外付けHDDなどにバックアップ&保存しておきましょうね。

EOS30D + SIGMA14mmF2.5EXDG 2006年5月 高知県

さて今回はそんな過去に撮ったRAW画像からLightroomでサルベージしたものを使ってみたいと思います。




この写真は2006年の春に四万十川キャンプ場で撮った夕景のキャンプサイトです。ちょうどテントを張り終わった頃、焼けるような夕陽に感動を覚えました。この作品がなぜ過去のRAW保存によって現在で蘇った作品か?と言いますと、このようなシーンでは夕空に露出を合わせると地上は真っ黒に潰れてしまい、むかしのやり方ではハーフNDフィルターを使うなど、撮影時に何らかの工夫をしない限りは成しえないシチュエーションなのです。

しかし過去のストレージからこの作品を発見した私はLightroomで地上部分のみを選択し、一見して黒潰れですが確かにデータが残されているその部分の露出を持ち上げて夕刻のキャンプサイトを再現することに成功しました。

…本題から外れた話が長かったですが、今回は夕景写真とホワイトバランスのことについて書いてみたいと思います。一応おさらいをしておきますとホワイトバランスとは日本語では色温度と呼ぶもので、単位はK(ケルビン)で表記されます。

人間の目は色温度を自動で調整する機能がありますが、カメラの<オートホワイトバランス>機能は人間の目ほど優秀に機能しません。白いものを正しく白に写せるか?白を基準にするためホワイトバランスと呼ばれています。

ホワイトバランスの詳しいことはスペースの関係で割愛しますが、写真における常用的な範囲としては4000K~6000Kくらいでしょうか。数値が低いほど温かみあり赤っぽく、数値が大きいほど冷調で青っぽいです。カメラの記録モードをRAWで撮る場合は撮影時のホワイトバランスの設定はAWBでも大きな問題はありません。RAWであれば後でノーダメージで調整できるからです。しかし上級者はホワイトバランスによる作品の雰囲気と構図などの全体構成が関わっている場合、RAW記録でも撮影時にホワイトバランスをイメージに合わせて精度よく調整する場合もあります。




写真におけるホワイトバランスの考え方は2つあると思います。1つは白色を正しく白に写せるか、事実を忠実に再現させるという考え方ですね。カタログや何かの記録写真では事実の通りに写真にすることが重要なので、こちらの考え方が優先です。

一方、実際の様子を必ずしも再現しなくてよい、表現の世界ではどうでしょうか?これはホワイトバランスに関わらず、写真のあらゆることで議論される演出の問題です。見た通りに写すのが正義である、本物のような写真を撮りたい!こういった類のアンチ演出派には否定されるかもしれませんが、作者が感じた心象風景の再現という意味で、実際の様子とは異なるホワイトバランスの設定もアリな訳です。

上の作品はどちらだと思いますか?実際の夕焼けを正しく再現するようにホワイトバランスを設定したのか、はたまた実際はさほど赤く焼けていなかったけど、ホワイトバランスを下げて赤くしたのか??

正解はどちらでもありません。実際の様子があまりに派手に爆焼けしたので、そのまま写真にすると不気味とも言える発色になってしまい、それを嫌って寒色方向に調整を施したのです。

よく夕陽、夕焼けの風景をホワイトバランスの調整でさらに赤くしてしまった写真をお見受けしますが、実際の様子が真っ赤に焼けている場合に限っては、それ以上は赤くすると破壊行為に近いドキツい写真が出来上がります。

夕陽ならより赤く!と先入観で調整すると大変なことになるので気を付けましょうね。今回はこの辺で!!!

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