北海道ツーリングの穴場撮影スポット 大沼、駒ヶ岳の場合

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、間もなく5月も終わりですね。梅雨の時期はツーリングに出かける機会が減りますが、近所の公園や通勤路などに咲く紫陽花などを被写体に、写真の腕を磨く充電期間にしましょうね。

私の場合は仕事の日もバイクに乗れない休日も、いつもRICOH GRを持ち歩いて何らかの写真を撮るように心がけております。毎日やっていないと腕が鈍るといいますか、本当にダメになっていく気がして怖いです。




バイクの運転も、ゴルフとかスキーもブランクがあるとピークパフォーマンスを取り戻すのが大変ではないですか。写真も同じだと思うのです。いつも撮っているということが日々の少しづつの上達になっていて、感受性や感性の錆付きを予防してくれると思います。そして毎日写真を撮れることが楽しいという幸福感を味わえるのですから写真をライフスタイルにするって素晴らしいことだと感じます。

さて今回は北海道ツーリングの撮影スポットのご紹介です。

EOS6D Mark2 + EF50mmF1.8STM

今回は道南エリアの大沼です。函館から国道5号線で七重町を抜けていくと大沼国定公園があります。活火山である北海道駒ヶ岳の噴火によってできた大沼、小沼、蓴菜(じゅんさい)沼の湖沼からなる国定公園で特に大沼に浮かぶ大小の小島と駒ヶ岳の風景が特徴的です。




観光地でもあり北海道民のレジャーの場でもある大沼はシーズン中の日中は人が多く混雑もします。ツーリングでいい写真を撮るにはやはり早朝がおススメです。

そんな景勝地である大沼ですがバイクと一緒に湖面に写る駒ヶ岳を撮影するポイントは意外と少なくて苦労するものです。今回は私の知っている駒ヶ岳が最も美しく見える且つバイクが入れられるポイントのご紹介です。

場所は大沼公園駅から道道338号を北に600mほど走ったポイントにレストラン「リバージュ」の小さな看板を目印に右折します。砂利ダートですが平らですのでご安心ください。そこからすぐのポイントに公衆トイレがあってその前あたりで上の写真を撮りました。

無風時であれば水鏡になった湖面に駒ヶ岳が写り込む様子が狙えると思いますが、8時過ぎくらいから観光船が往来するので、やはり早朝がおススメです。

さらに奥には文豪 高浜虚子が「駒ヶ嶽聳えてここに沼の春」を詠んだ小径があるとして碑がありました。駒ヶ嶽聳えてここに沼の春と詠みながらシャッターを切りましたよ…と言いたい所ですが、教養の無い私は撮影時にはそのような知識無くて、コレを書いている今になってググったのですが・・・。




RICOH GR APS-C

雪を冠した景色は夏の頃には見れないと思いますが、それでも函館スタートの人にはおススメの撮影ポイントです。道東や道北を目指して高速道路でワープしたい人も、道央自動車道のスタートである大沼公園ICの直前にあるという意味でも寄って損はないポイントですよ。

北海道函館 大沼国定公園 駒ヶ岳が美しく見える撮影ポイントでした。

それではこの辺で!

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美しき日本のキャンプ場 北海道釧路町 来止臥野営場

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回はこの夏、北海道ツーリングをされる方向けにおススメの絶景キャンプ場のご紹介です。

前回ご紹介した伊達市のアルトリ岬キャンプ場もそうでしたが、知ってはいたけど取材的な写真が無かったのでご紹介できずにいました。2019年5月の北海道ツーリングでこのブログでご紹介するための写真を撮ってきましたのでご紹介したいと思います。

今回は道東エリアの釧路から根室をつなぐ絶景ツーリングルート「北太平洋シーサイドライン」にある来止臥野営場(キトウシ)のご紹介です。

来止臥野営場 絶景度☆☆☆☆★ 星4つ




1枚目でイキナリ使った写真はかれこれ15年くらい前の様子ですが、この頃は炊事棟や東屋もなく本当にワイルドな絶景キャンプ場でした。

場所は釧路市の中心街からおよそ20kmほど東に走った道道142号 北太平洋シーサイドラインの昆布森という所です。ここもアルトリ岬と同じように海岸の小高い丘にあるキャンプ場ですが、アルトリ岬のように海水浴場はなく鬱蒼とした森の中にひっそり存在している感じです。

料金は無料で管理人は不在です。整備は行き届いていて荒れている感じはありませんが決して広くはないので平らな特等席は早めに行って確保した方がいいです。このキャンプ場も以前は知る人ぞ知る場所でしたが、近年では設備が充実したためかそうでもないようです。

場所は先ほども書きましたが釧路の中心から東に20kmもあり、周囲にはスーパーもコンビニも入浴施設もありません。すべて釧路市内で済ませてここに来るか、さらに東に道道142を走って厚岸に行くしかありません。厚岸の方が釧路市内へ行くよりもさらに15kmほど遠いですが、厚岸のスーパーで地元で捕れた牡蠣を買って炭で焼いて食べるのも良いかもしれませんね。

地球が丸く見えるような大海原に広い空。この爽快な解放感が来止臥野営場の魅力です。今はこの写真のように中央に東屋、キレイなトイレ、屋根のある炊事棟があります。このロケーションから想像しやすいと思いますが悪天候時の強風が最大のネックで怪しい天気予報の時は釧路湿原の周辺に点在する別のキャンプ場へ行った方が良いでしょう。

地面はアルトリ岬と同様に固く締まった土の層に砂利か草地になっていますので、ソリッドステークのような頑丈なスチールペグが望ましいです。ペグハンマーでしっかりと打ち込みたいですが、軽量装備の人はペグハンマーを持たないと思いますので大きな石を探してきてソレで叩くか、近所のキャンパーにペグハンマーを借りましょう。




設営時は風がなくても夜や翌朝になって強風になる場合もあるので、しっかりペグダウンして出来れば張り綱もペグダウンで固定したいところです。

15年前に雨と強風のときに1人でここを使ったのですが酷い目にあいました。テントから自分が出れば強風でテントが飛ばされてしまいそうなので、ひたすらテント内でポールを手で支えながら天気の回復を待つという、とても長い夜を過ごしたものです。途中、前日の夕方に偶然にも立ち寄った釧路のおばちゃんが心配して様子を見にきてくれたのが忘れられない思い出です…。

それともう1つ、R1200GSのユーザーであれば問題はありませんが道道142からのアプローチはこのような砂利ダートです。700m程度ですが部分的に雨上がりは水たまりがあったり、出るときは道道142の直前が登りで少し荒れていたりします。オンロードバイクで初心者の方はハードルが高いセクションかもしれません。

砂利ダートからアプローチして、すぐに駐車場のようなスペースがあります。ここが強風時には最も条件の良い場所ですが景色が良いのは1段下がったエリアです。一番奥の炊事棟の近くには夜になると唯一の照明設備が点灯しますが、これが8月になるとモスラのような蛾が大量に発生して照明に集まってくるので注意してください。ほんと気持ち悪いです…。




時期にもよりますが朝になると昆布漁の船が一斉に海に出ていく様子を見ることができます。また写真の奥にある炊事棟からさらに奥に散策路があり、そこからの景色も絶景ですので朝食後の軽い運動におススメです。

アルトリ岬よりも大きな海と空を感じる開放的な来止臥野営場。設備も質素ですし天候をよく考えて貼る必要があるなど、キャンプ上級者向けという印象ですがこの絶景を味わうために道東へ足を運んでも価値があるほど素敵な所です。

厚岸のスーパーで買ってきた食材。この日は9日間にわたる北海道ツーリングの最終日ということもあり、火は使わず買ってきたもので簡単に済ませました。しかし花咲ガニが絶品でしたね。

絶景を眺めながら朝のコーヒーを一杯。

北太平洋シーサイドライン、釧路湿原、根室への旅の拠点にいかがでしょうか。釧路昆布森 来止臥野営場でした!!

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2019年GW北海道ツーリング ツーリング写真ギャラリー

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、これからの令和の時代、どんな時代になると予測しますか?また皆さまは令和の時代をどのように生きていきたいと感じられますか?




時代はモノからコトに変化していくことを考えると、いつまでもバイクやカメラもモノとしての数値的なスペックで判断している訳にもいきませんね。

例えば車のCMは昭和の時代はツインカムエンジンにターボチャージャー搭載で150馬力!といった具合に数値で判断できるスペックを打ち出し、消費者もそれに憧れを抱き欲していました。家電にしろカメラにしろこれは同じで戦後は物資が圧倒的に不足し、人々は貧しい生活をしながら便利なモノ、高性能なモノ、壊れないモノを欲していたのです。

しかし技術の進化、経済の成長とともにモノは大衆に行きわたり、人々の心がモノで満たされる時代は終末を迎えました。

いま車のCMを見ていると流行のSUV車で〇〇に乗って山へ行こう、とか若いお父さんが子供と一緒に星を見に行くとか車のスペックを宣伝したものではなく、それを買ったことで週末がどのように充実するか「コトの変化」を伝えているものが増えましたね。

しかしカメラはどうでしょう?依然として画素数や高速連写、優れた光学系による高い描写性能…といった具合にスペックを伝えるものばかりです。確かにカメラも車と同様に数十年で飛躍的に技術が進歩しました。特にデジタルカメラの登場後は劇的に進化を遂げ、それは現在も進行形です。しかしスペックで見える進化にはもうユーザーはさほど驚きませんし、そもそもモノに対する関心が薄れている人が増えはじめたのかとも感じます。

その証拠として「写真を撮る」という一般的な需要の大半は「携帯できる電話機」に奪われてしまい、カメラメーカーは経営状況が明るくはないという、20年前の人々が誰も予想できなかったであろう現在がここにあります。

もし消費者の多くが昔のように「高性能なカメラを手に入れたい」とモノに夢を抱いていれば今でもちゃんとしたカメラを皆ボーナスで買っているはずです。とにかく高性能で良いモノが欲しいと思っている消費者は現在でもいない訳ではありませんが、それはメーカーが想定している以上に少数派となってしまったのではないでしょうか。




もちろん全ての人がという訳ではありませんが、少なくとも昭和の時代から比較するとカメラが欲しい、車が欲しいといった具合にモノを欲する人は若い世代を中心に減っているように感じます。

令和という新しい時代。モノからコトの時代へ。バイクが…カメラが…ではなくツーリング写真という新たなムーブメントの立ち上げに私は貢献していきたいとここに宣言いたします。

さて前置きが長ったですが2019年GW 北海道ツーリングの写真ギャラリーでございます。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8LIS

割と旅の前半で撮った写真ですが道道291号 吹上上富良野線です。望遠ズームレンズ EF70-200mmF2.8L ISで撮った望遠の画角の写真ですが、私はこの時、あまりデザインだの構図だのを駆使せず「なるべくシンプルにこの風景を伝えたい」と思って撮ってみました。




撮り方やデザイン、自分の持てる知識などを駆使して傑作を狙った写真と違い、なるべくニュートラルに撮ることによって見る側へ臨場感やリアルさ、あるいは懐かしさや親近感を与えるような…そんな写真を目指してみました。

仕上げも少しだけネガフィルムっぽくしたので、青春時代に旅をした思い出の1枚にも見えなくはないと思います…がどうでしょう?

「ツーリングのワンシーンを切り取る」というテーマを追い続けて写真活動をしていますが道の写真や風景主体のバイク写真ばかりではどうしてもワンパターン化してしまいます。

この写真は色んな意味でシンプルな1枚を目指してみました。インスタ映えこそしませんが時代の流れに影響されない不変的な写真とでも言いましょうか。とにかくいつもとは違った写真に挑戦した1枚でした。

今回はこの辺で!

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2019年GW北海道ツーリング写真ギャラリー セブンスターの木

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、以前に写真はまず撮影者が景色や被写体に感動することが最初です、という解説をしました。しかし感受性が何らかの原因で低下してしまうと、その事を知っていても感動しないまま撮影を開始している場合があります。

これは感受性が豊かであるかというハート面の問題とは別に、疲労やストレスが起因する健康上の問題もあるそうです。仕事詰めで疲れ果てていたりパワハラや職場内の同調圧力で精神的なストレスを感じていると神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンのバランスが崩れてしまうそうです。




そうなると意欲の低下、感受性の低下が顕著になり5月病や悪化すると鬱病などの深刻な症状に発展するそうです。なんだか疲れていて休日にバイクに乗って出かけようという気力がない…という方は要注意ですよ。早めに休養をとって心身ともに健康な状態を維持していきましょう。

EOS6D Mark2 + EF14mmF2.8L F2.8 25SEC ISO800

さて2019年GWの北海道ツーリング写真ギャラリーでございます。この作品は美瑛の定番観光スポットであるセブンスターの木です。もはや説明不要な有名スポットではありますが、念のため書いておきますと昭和51年に観光タバコとしてセブンスターのパッケージ写真に採用したことから人気のスポットになりました。




撮影は5月ですが夏になれば葉もたくさん付けてボリュームあるカシワ独特のシルエットになります。

前回ご紹介したケンとメリーの木も同じですが、こういった有名スポットは観光客で混雑する時間帯を避けて早朝や夜に訪れてみましょう。

この時は満天の星空を背景に撮れるのかな?と期待してR1200GSアドベンチャーをキャンプ場から走らせましたが、実際に行ってみると美瑛市街地の街明かりが想像以上に明るく、加えて畑では何故か何台ものトラクターがヘッドライトを点灯させて農作業中でした。

こういった想定外がおきたとき、ガッカリするか受け入れるかが分かれ道です。空が明るいなら明るいでソレも背景に取り入れてしっかり構成してみましょう。この場合、バイク+ライダーとセブンスターの木のちょうど背景になる部分に、街明かりを重ね合わせるようカメラ位置を調整してみました。

夜間の撮影の場合、撮ってみないと分からないことが多いので最初は無理に長時間シャッターを開けず、プレビューという意味でISO10000くらいまで上げてノイジーでもいいので試し撮りをしてみましょう。

星空や夜景撮影時のちょっとしたノウハウでした。




冒頭の話の続きではありませんが、どうも令和の時代になっても古い時代の風潮を引きずってしまう人が多いようです。ストレス発散で休日に〇〇に行く、〇〇をするという人は多いですよね。平日にガスをためて休日に抜くという繰り返しはガス抜きさえしない人に比べれば良いのかもしれませんが少々時代遅れではないでしょうか?

高度経済成長期を支えた日本人の勤勉さと同調する精神は素晴らしいですが、物質的な豊かさを求めたり国の経済成長を目指して頑張った時代は昭和で終わり、それが終止した後にどうしたら良いか迷走した平成も終わり、いま令和は人の生き方や多様性が求められています。

健康に害が出るほど無理を押して働くことは正しいことでしょうか?それより毎日を充実して生きていくにはどうしたら良いか?それを考えてみるのも必要な時代になったと感じます。その為のヒントがバイクツーリングや写真といった私の大好きなコトに隠されていると感じるので私はこのブログを運営し続けます。

今回はこの辺で!

撮影時には農地に立ち入らないようマナーを守って下さい。観光客の増大とともに丘エリアではマナー問題が深刻化しているそうで哲学の木は切られてしまうという悲しい運命に…。

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スマホではダメですか?の私の答え iphone xsの深度コントロールから考える

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ここ最近北海道ツーリングに関わる投稿やギャラリーが続きましたので、今回は久しぶりに写真に関わることを少しだけ書いてみたいと思います。

私は今回の9日間にわたるGW北海道ツーリングの間に平成が終わり令和の時代が始まったわけですが、考えてもみると私は今年でバイクキャリア30年、写真キャリ15年を迎えます。平成という時代に今の私が形成され令和はそれを世界に発信すべく活躍できる時代にしたいな…とそんな風に思っております。

さて、つい先日ですがある方から写真に関わる事でこんな質問をいただきました。「iphone xsは一眼レフみたいなボケ味も出てすごく綺麗に撮れるけど、それでもちゃんとしたカメラは必要なの?」

以前に何度も同じような質問はいただいたことがあるのですが、iphone XSのカメラ機能が高性能であると話題なので改めてこのような疑問を多くの方が抱くようになったと感じます。

そもそも従来からあったiphone xは光学2倍ズームに広角側F1.8、さらに光学手ブレ補正までついてもはやスマホカメラの常識を覆す驚異的とも言えるカメラ機能へ進化しました。それに加えiphone xsは被写界深度をコントロールできるポートレートモードがあるのですから、少なくとも素人目には一眼レフで撮影したような「背景が美しくボケた素敵な写真がスマホで撮れるようになった」と感じる訳です。




そうなってくるとスマホではないコンデジ、一眼レフ、ミラーレス一眼などのリアルなカメラの存在価値が問われてきます。現実問題として商業的な観点ではスマホカメラ機能の進化の影響でカメラメーカーの経営状況は暗雲立ち込める状況であるとメディアが伝えています。

ではスマホがここまで進化した昨今でカメラはもう不要なのでしょうか???

応えはNOです。少なくとも私の考えでは写真が本当に好きな人にとってまだまだカメラは必要ですし、スマホだけで全ての写真家を満足させることは不可能だと思います。

いまiphone xsのような進化したスマホのカメラ機能とは、あくまで一般的な「写真を撮る」ニーズに対応したもので個人的な写真家が求める機能は満たしていません。ただ市場は一般が圧倒的な数を占めていて個人的な写真家は極めて少数ですので、一見すると時代はもうスマホだ、に見えてしまうものです。

ここで言う個人的な写真家とは本当に写真を愛している人、写真をライフワークに生きている人、追い続けているテーマを持っている人…などを意味します。これらの個人的な写真家はカメラ市場のパイに対して数的に圧倒的に少数だと予想します。

具体的な例でお話してみましょう。例えば手にお花を持った少女の写真を撮るとします。一般カメラユーザーはその事実を題材に「いい写真が撮りたい」という欲望を満たすため、または記念として撮ります。一方、個人的な写真家の場合は事実をより掘り下げて個人的な表現手法を模索し作品化します。例えば少女と花を関連付けてストーリー性を出したり、デザインや露出などを駆使して印象を狙ったりします。

意図や表現は元になるイメージがあって具体性が出てきますが、例えば少女の瞳と花の蕊の両方にピントを合わせてみよう、その為にはこの場合は最低でもF11だな…ならば瞳と蕊の中心にピントピークをもってこよう、といった具合に具体的な手法を自らの技術の中から選択します。

これが一般カメラユーザーだと元になるイメージすら作れないため仮に一眼レフを手にしていても絞りを解放にして背景をボカすといったワンパターンな写真を撮って満足して終わりです。こういった方の場合は一眼レフではなく一眼レフのようなボケ味が表現できるiphone XSの深度コントロール機能で事足りてしまうという事です。

このように写真家の「こんな時なこう表現しよう」といったバリエーション豊かな表現手法にダイレクトに応えてくれるのはやはり一眼レフです。ここで解説している事の意味が「マニアック過ぎてよく分からんなぁ、キレイに撮れればそれで良いと思うんだが…」という方はiphone XSを買えば撮りたい写真の大半は事足りると思います。(少々嫌味な表現ですがお許しください)




「キレイに撮れればいい」というのもカメラ業界が作り出したプロパガンダのようなものです。これに縛られている人は未だに多いと感じます。もちろんキレイに撮ることはとても大切なことですが、それがいい写真を実現するための最重要なことではありません。あくまで「キレイに撮る」はビギナーの方にとっての通過点に過ぎないのです。

しかし数十年前の写真の世界ではまずキレイに撮ること自体がハードルが高く、キレイに撮ることが出来ればプロ級といった時代があったものです。そのため多くの方が「キレイに撮ること」を目標にしてしまい、写真にとってもっと大切なことに盲目になってしまったと感じます。

そんな時代を知らない若い世代の人であればキレイに撮れるカメラ、スマホしか知らないので純粋の写真表現の魅力と向き合えるのかもしれません。

企業とは市場が求めているものに計算高く商売をするものです。iphone に限った話ではありませんが市場が求めているもの、従来は困っていたことに応えて製品の価値を高めていきます。写真はキレイに撮ることが正義だ、目でみた通りに写せる、といった思い込みのニーズにも理不尽など無視して利益優先で業を企てていきます。

しかし必ずしもスマホではダメとか絶対に一眼レフが必要だとか言い切ることはできません。スマホにはスマホの良さがあり、一眼レフでは撮れないであろうスマホ写真というのは確かにあります。

例えばいつでも持ち歩いているのでシャッターチャンスを逃さないこと、人に向けても表情が硬くならないこと、狭いスペースに入れて特異なアングルを狙えるなど、アイデアを凝らせばスマホの良さはもっとたくさんあります。

大切なことは自分が今「どんな写真が撮りたいか」です。とにかく凄いとか上手な写真という事ではなく具体性のある写真への個人的な欲求です。

そのためにはまずカメラやスマホに関心を持つのではなく写真を好きになることです。こんな写真を撮ってみたいな、という憧れや写真で誰かに喜んでもらえたら素敵だな、といった具合に関心の対象を写真にすることです。




「写真を愛する一人の人間」という純粋さを養えば分からなかったこと、見えなかった光や影、出来なかった技術、あらゆることに自然と理解を深めていくことができます。これがカメラやレンズ、または最新のスマホなどばかりに興味がいってしまうと自分が一般カメラユーザーのままで良いのか、個人的に写真を愛する人になりたいのかさえ見えなくなってきます。

写真が好きになることの第一歩は被写体への関心です。私の場合はオートバイで旅をすること、バイクツーリングの世界です。このテーマを追い続ける以上は何よりツーリングを愛し、そしてツーリング経験豊かな詳しい人間であることが重要だと思います。

これが令和元年5月現在、バイクキャリア30年、写真キャリア15年の私の行きついた考えです。また何年かするとより理解を深めて変化しているかもしれません。

もし皆さまが誰かに「写真はもうスマホで十分なの?」と聞かれたら「あなたが一般カメラユーザーの枠内であれば十分ですよ」と答えてください。「一眼レフカメラがいいの?」と聞かれたら「写真がお好きでしたら一眼レフカメラがいいですよ」と答えてください。

最後に誤解のないよう加筆しておきますがスマホでも素晴らしい写真作品は撮れますし私自身もスマホで撮ることが好きです。またスマホで撮る写真活動に拘っておられる方々も素晴らしいと思います。ここではスマホはダメという事を書いた訳ではございません。

では今回はこの辺で!

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2019年GW 北海道ツーリングギャラリー 旭野やまびこ高地その2

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、写真を撮ったあとにご自身の作品を見直しているとき「偶然に良く撮れたな」と感じることはありませんか?

私はしょっちゅうあります。

写真とは他の多くの芸術と違って瞬間をカメラという機械が捉えますので偶然的な要素がとても多いと感じます。絵画で偶然上手に描けたとか彫刻で偶然うまく彫れたとか無いですよね。




だからこそ写真における偶然とは一体何なのか?ご自身で理解を深めておくことは、きっと写真をライフワークとして生きていく上で役に立つと思います。写真とは偶然ありきであること。偶然をいつでも受け入れる間口を作っておくこと、偶然を瞬間的にモノにするセンスを身に着けること、自分の写真への熱意が偶然を引き起こしたと信じる事。色々ありますが単にラッキーパンチ的な写真ではなく「偶然」を味方にする能力を磨いていきたいものです。

傑作のカギは必ず偶然が握っていると感じるのです。

さて前置きが長かったですが2019年GW北海道ツーリングのツーリング写真ギャラリーでございます。以前にもいちどアップした上富良野の「旭野やまびこ高地」での別カットでございます。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

こういったシーンではどうしても最初にインパクトを感じた被写体に無意識下で縛られるものです。この場合は夕陽に染まる十勝岳連峰のあまりの美しさに、それを望遠レンズで引き寄せた撮り方しか当初は思い浮かびませんでした。実際、前回にご紹介したカットはEF70-200mmF2.8Lの望遠ズームレンズを使用した作品でした。




しかし何事も逆転の発想や違った視点での考えを模索したいものです。今回ご紹介する作品は当初に紛れもない主題であると感じた夕陽に染まる十勝岳連峰を控え目に構成するという、なかなか通常では思い浮かばいことをやってみました。

5月の北海道ではこの撮影地である上富良野「旭野やまびこ高地」は夕陽は完全に背中の方に沈んでいく順光です。その美しい光源に照らされる被写体(十勝岳連峰、ヘルメット、R1200GS-ADV)はピンクに染まりますが、ユニークなのは空はあくまで青空が残っていることです。

この青空のスペースを利用して逆に十勝岳連峰の美しさを際立たせてみよう、という発想がこの撮り方です(成功したかどうかは観賞者の皆さまに委ねますが…)。

前述した偶然的要素はR1200GSアドベンチャーのヘッドライトに夕陽が当たってリフレクターが反射していることです。バイクや車のヘッドライトはバルブを囲うように複雑なリフレクターが装着されていますが、写真を撮るときにここに光が当たると綺麗に反射します。偶然そうなった瞬間に「そう撮る」準備があればただの偶然ではないのです。

少々ややこしい話ですが、これこそが写真ではないかなぁと最近になって思います。




上富良野八景「旭野やまびこ高地」第二弾でした。

今回はこの辺で。

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美しき日本のキャンプ場 北海道伊達市 アルトリ岬キャンプ場

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、すご~く久しぶりになってしまいましたが「美しき日本のキャンプ場」カテゴリーを更新でございます。

以前からずっと紹介したいなと思っていたキャンプ場なのですが、何年も行っていなかった為に取材的な写真が不足しておりまして、それを今回の2019年GW北海道ツーリングでちゃんと撮ってきました。

北海道の伊達市の有珠海岸の小高い岬、アルトリ岬キャンプ場でございます。

アルトリ岬キャンプ場 絶景度☆☆☆★★ 星3つ

立地としては洞爺湖から近い海岸ですのでニセコ、洞爺湖、支笏湖のエリアをツーリングする拠点として、または苫小牧に昼に到着した人の最初の一泊目として良いと思います。登別温泉までは50㎞くらいで1時間もバイクを走らせれば着くと思います。

国道37号からのアプローチは「有珠町」の信号から入るかセイコーマート南有珠店の先にある黄色いお店「原農園」を目印に入ります。後者からのアプローチは有珠海岸の砂ダートを数百メートル走りますのでオンロードバイクの人は有珠町信号からが良いと思います。

買い出しはキャンプ場から国道37号を虻田洞爺湖IC方面に6kmほど走るとウロコ虻田店というスーパーが、または国道37号を伊達IC方面に走れば9kmくらいでイオン伊達店があります。

お風呂はイオン伊達からほど近い伊達温泉が価格もリーズナブルでお勧めです。




さてキャンプ場への入り口はこのように砂利ダートの坂道です。150mくらいなので苦手な人も頑張って登りましょう。

とっても質素な設備です。管理人は不在で料金は無料です。開催期間は分かりませんがGWの北海道でも通常通りやっていました。

小高い丘に小さなサイトがあり強風でなければ此処が特等席のような雰囲気のキャンプ場です。地面は硬くしまった土の層に砂利と草地といった感じでペグは入りにくいです。ソリッドステークにペグハンマーがあれば問題ありませんが軽量装備の人はハンマーを持っていないので大きめの石を探してそれで打ち込むか、近所のキャンパーにハンマーを借りるかですね。

このようなアルトリ岬と噴火湾についての説明看板が設置されております。昔は無かったと思うのですが…いつの間に。




ライダーよりも北海道の人が昼頃に来てバーベキューしたり、夕陽を見にドライブで来たという感じの人が多いです。お盆やGWの時期でもサイトには数張りのテントしかありません。

このアルトリ岬キャンプ場、とにかく噴火湾に沈みゆく夕景が美しいのです。対岸の函館との空気の兼ね合いでしょうか。ほんと真っ赤に焼けます。

この2019年のGW北海道ツーリングでは函館スタートだったので初日の夜に利用しましたが、やはり夕凪が格別に美しかったですね。

むかし屋根があったはずの炊事棟。両端の木は間違いなく屋根の柱だったはずですが…。設備が整っていくキャンプ場は多いですが逆に簡素化されるのは珍しいですよね。

清掃はされていますが古いトイレです。女子と子供には嫌われそうなのでアルトリ岬にファミリーキャンパーは見かけません。




EOS30D

この写真は2008年に撮りました。確か私がこのキャンプ場をはじめて訪れたのは2005年だったと思います。この景色、ワイルドな雰囲気、昔から大好きなんですよね。設備の充実したキャンプ場も悪くはありませんが、個人的には自然の地形を生かした最低限の設備のキャンプ場が好きです。

加治将一の小説にもなったこのアルトリ岬(もちろん読みました)。美しい夕陽に静かな海岸風景。もうコレだけで何も要らない、そう思えるワイルド系キャンプ場です。

この夏、ワイルド系キャンプ場がお好きな貴方、北海道ツーリングをご予定でしたらアルトリ岬キャンプ場おすすめですよ!

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2019年 GW北海道ツーリングギャラリー 美瑛<赤い屋根のある丘>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、2019年 GW北海道ツーリングギャラリーが続きますが、今回は北海道美瑛の撮影スポットのご紹介も兼ねてギャラリーの写真をアップしてみたいと思います。

北海道のおよそ中心に近い道北エリアの南、富良野と美瑛エリアですがここは言わずと知れた北海道の代表的な観光地です。雄大な農地に十勝岳連峰の山々、そして丘エリアに点在する花畑や映画、TVCMの撮影地などがあります。




富良野の北側、旭川市の南にある美瑛はとくに北海道らしい景色と「〇〇の丘」に代表される牧歌的な景色がある景勝地です。

その分、日中は観光客も多く、近年は外国人観光客も多いエリアですので行動する時間帯に気を使ってみましょう。観光バスやレンタカーで来ている観光客は行動時間が限られているものです。我らオートバイで旅をするライダーは自由なのですから、わざわざ観光客の多い時間帯に有名なスポットに出向くのは避けましょう。

さて今回はそんな美瑛エリアの中でも写真家の中で人気のスポットである赤い屋根のある丘でございます。

早朝の丘エリアを快走。




雄大な農地となだらかな丘陵の中心にポツンとある赤い屋根の家。なんとも絵本の世界のようで絵になる風景ですね。ここで写真を撮る場合、多くの方が西側の広域農道から撮っているようですが、私は丘の上から見下ろすように東側の農道から撮ってみました。

しかしこちら側の道路は広域農道よりもさらに道幅の狭い道路ですので乗用車は駐車できませんし、バイクでも邪魔になりそうなので時間をかけて撮影という訳にもいきません。ぱっと構図を練って手短に撮影してきましょう。

EF35mmF2ISにて。こういったコクピットを超近景とした構図はF22まで絞り込む訳ですが手ブレ補正機能のISがとても役に立ちます。このEF35mmF2IS、本当にお気に入りのEFレンズです。




東側の農道から風景全体を撮った1枚です。

あまりライダー間では知られていないポイントですので、この夏に北海道ツーリングに行かれる方はいってみてください。

今回はこの辺で!!

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2019年GW 北海道ツーリングギャラリー 就実の丘

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、もうあの10連休から2週間くらい経過しますが旅の写真は整理されましたか?

私の今回のGW北海道ツーリングのように膨大な写真を撮って帰ると、それを仕上げて見返して、そして写真を通して旅の内容を振り返るところまで1か月くらいは楽しめる感じです。もし1枚も写真を撮らないで帰れば家に帰った時点で旅は何もかも終わってしまうでしょう。




人生も折り返し地点を過ぎると旅で見た風景、出会った人々、感じたことなど小さなことでも忘れずに覚えておきたいな…そんな風に思うものです。旅の内容を振り返るという意味でも人生の財産として大切に保存する意味でも写真って素晴らしいものだなと感じます。

さて今回も2019GW北海道ツーリング写真ギャラリーの続きでございます。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L




遠景に大雪山系の山々、旭岳を望む雄大な景色です。場所は就実の丘のすぐ手前で多くの方が撮影ポイントにしている就実の丘から南西の景色よりも、この旭岳をバックにした道の方が私は好きです。

農地とそれを区画するかのような木々。この区画のお陰で4レイヤーくらいある構図を作ることに成功しました。実はこのポイント、2017年の夏の北海道ツーリングでも訪れた場所なのですが、夏では山々は霞んでよく見えずこのような美しい景色ではありませんでした。

高い山々、雄大な大地、これって私の住む千葉では見る事のできない景色なんですよね。私の中で憧れを抱いているような景色ってまさしくこんな感じなのかもしれません。




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2019年GW北海道ツーリング写真ギャラリー パノラマロード江花

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、まだまだ続きます。北海道ツーリングギャラリー、今回はかみふらの八景の「パノラマロード江花」です。




EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

かみふらの八景はライダーの間では「ジェットコースターの路」が最も有名ですが、ここパノラマロード江花をはじめ先日にご紹介した「旭野やまびこ高地」もあまり人気はないようです。

そのせいか夕刻に足を運べばこのように静かな時間が流れていて、風景に癒される最高の旅時間を味わうことができますよ。

どうも上富良野町は美瑛や南富良野と違って観光化が上手ではないようですね。ますます上富良野が好きになりました。




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