究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、春のツーリングシーズン突入ですがツーリング行かれていますか?私は休みのたびに雨だったり風邪をひいていたりで久しくバイクに乗れておりません。
そんなこんなで古いストレージの整理と過去画像の再レタッチなどをしているのですが、2008年の写真の中にこんな写真を見つけました。

遠くに見える富士山のような山は蝦夷富士とも呼ばれている羊蹄山です。ニセコパノラマラインを走ったあとに京極の方へ走っていたヒトコマでしょうか。11年前の自分は下手なりにも「おっここはいい」と思ったところでバイクを停めて写真を撮っていたようですが、このド逆光をよくEF14㎜F2.8Lなんて超広角レンズを向けたものだな…と色んな意味で関心してしまいます。
無知ゆえの大胆さとでもいいましょうか。元データは空の部分が真っ白で見事な失敗写真でしたがEOS5D Mark2のダイナミックレンジにはしっかり空の様子がデータとして残っていました。この部分をLightroomの段階フィルターで調整を施しました。
今見て面白いなと感じたのは右下に写ったレンズフレアです。画面全体の中でちょうど弱いスペースにこれが入ったのは偶然とはいえ絶妙と言えます。もちろん撮影時はまったく意識はしていませんが。フレアは好みの分かれるところですが、こういった感じで入るのであれば「写真らしい表現」として私は演出に使うことに躊躇いはありません。
一方、同じく過去の夏の北海道ツーリングでこんな写真も発見しました。

シャッター速度を1/13まで下げているのでバイクをブラしてスピード感を表現したかったようです。下手なりにも知識は少しだけあったようです。しかし当時の私は帰宅してからこの写真を採用カットとして仕上げませんでした。なぜでしょう?
きっとバイクの位置をもう何ⅿか手前のタイミングでシャッターを切りたかったのだと思います。これだと枠のギリギリ過ぎて気に入らなかったのでしょうね。
しかし、今みると枠のギリギリだから良いのではないか!と当時の自分に言ってやりたい気分です。フレーミングは使い方によっては枠外の様子を観賞者へ想像させたり、この写真のように枠内から消えゆく様子で風景に時間を与えてくれたりします。
偶然の産物ですが過去のストレージとはこんな面白いデータが残っているものです。今撮る写真も今は失敗と思っても大切にRAWで保存しておくのは本当に大切なことだと感じます。
これが今回、発掘作業をしたポータブルストレージEPSONのP-4000。懐かしいですね。今はもう記録メディアが大容量化した時代なので、こういった持ち運び用のストレージはなくなってしまいましたね。10年以上前、キャンプ場に着くとテントの中でEOS30DのCFカードから、このP-4000にその日のRAWデータをコピーしていました。しかしコピー時間があまりに長く、コピー中そのまま寝てしまったりして…。
皆さんも失敗写真のRAWデータ、しっかり保管しましょうね。今回はこの辺で!