前回の投稿の続きです
初級者の方を対象に、今後どのように上達していくのか17のプロセスとして紹介しています。
前回の1~6はこちら
今回は7から12でございます。
⑦いろんな人の作品を見て自分の好みの写真を知ろう
写真展やSNSの写真コミュニティー、広告写真、写真集などで誰かが撮った写真をみることは素晴らしいことです。「こんな写真好き!」「いつかこんな風に撮ってみたい」と憧れを抱けばいつか必ず撮れるようになります。
素敵な写真をみる中で自分が撮りたい写真のヒントを得たり、刺激をもらうことは私もしょっちゅうあります。
たくさんの写真をみることでギャラリストとして写真の目利きになりましょう。これにより写真に対する自分の好みを知り、そして知識を身に着けることができます。

⑧的確な露出、ピント合わせ、ここでもう一度カメラの操作を見直そう
ここではメイン被写体にピントを正確に合わせるとか、確実に適正露出で撮りましょう、という意味ではございません。
初心者の頃に学んだ基礎的なカメラの操作に縛られていないかを見直してみましょう。

必ずピントを合わせる、目で見た光景の通りに露出を決める、果たしてそれが必ず正しいことと言い切れるでしょうか?時には目で見た光景とはかけ離れた露出設定で表現してみたり、どこにもピントが合っていない写真を撮ることで抽象表現として作者の記憶色や内面を作品化できることもあります。
初級者の頃に覚えた基礎的な撮り方に縛られていると「上手な撮り方」から脱することができないのです。
⑨写真を趣味、ライフスタイル、特技とした自分を好きになろう
写真とは人間性が出るものです。素晴らしい写真作品とは撮影者の魅力的な人間性が表面化しているもの。伝えたい事、表現したい事で「誰かに喜んでもらいたい」という思いがあれば自ずといい写真が撮れると思います。
上達の過程で新たな自分の発見、進化している自分、これが確認できれば嬉しくなり写真がどんどん好きになるでしょう。
いい写真を撮るにはどうしたらいいだろう?誰かを感動させたり勇気付けたりするような写真を撮るには?こう考えるようになれば、人間性にも磨きがかかります。当初は趣味だった写真がライフスタイルとなり自身の幸福とも関係してくるはずです。
⑩構図、デザイン、比率、フレーミングなどの撮り方を学んでみよう
構図、デザイン、比率といった一般によく知られている基礎的なことは一度は習得しておきましょう。そう「一度は習得しておく」ここが大事で、撮り方をマスターした上で自身の作品にこれらを使うか、使わないかの裁量をすること。この考え方は将来に必ず役立ちます。
「感じたままに撮るんです」とかっこいい事を言って、撮り方に背を向ける人がいます。しかし技術的に初心者のままでは空っぽの駄作を永久に量産する人になってしまいます。撮り方を知った上で綺麗に壊して表現する。アーティーに組み立てるか、ドキュメンタリーにストレートに撮るか?たとえ後者の場合でも撮り方は習得しておくべきです。

⑪何にでも感動できる豊かで優しい感受性を磨こう
カメラのISO感度は高感度に設定するとノイズが発生し画質低下を招いてしまいますが、ハートの感度はどんなに上げてもなんら弊害ありません。幼い子供が道端のタンポポを見て「わ~きれいなお花!」と無邪気に喜ぶように、純粋な感性の持ち主に生まれ変わりましょう。
あなたの欲しい被写体や景色はハートの感度さえ上げればそこかしこに存在しています。

やや宗教じみた話になりますが小さな発見や出会いに「ありがとう」の感謝を込められるほど優しい人になれれば、写真の神様はあなたの前に奇跡をもってきてくれるものです。嘘のように聞こえますが私はそう信じたいですね。
⑫レンズの特性や焦点距離の違いによる使い分けを知ろう
どんなに感受性と想像力を磨いても避けて通れない理屈の世界が確かに存在しています。レンズの特性はその最たるです。もし50㎜一本でやっていく!という事であれば別ですが超広角や超望遠、ズームレンズなども使って表現の幅を広げるのであれば、こんなレンズを使う場合はこう、といった最低限の知識は学んでおきましょう。
次回、13から17に続く…
~本日の毎日100ショットスナップ~

オリンピック選手村の建設が急ピッチで進む東京都の晴海地区。雨上がりの道路を車の中からパチリと。