上級者が秘密裏にしている☆被写体に合わせた構図の微調整

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回は関東圏のライダーなら冬の定番ツーリングルートと言える房総半島、そんな房総の穴場撮影スポットをご紹介しました。

撮影スポットと言っても撮り鉄×バイク写真のハイブリッドではありましたが、人気の撮影スポットと違ってひっそり撮影に集中できるポイントですのでお勧めなんです。と言うのもワイワイと人が多いところだと撮影に集中できないですからね。

作品を生み出す時間は自分と向き合う時間です。例えば絵を描いている人や書道で筆を入れる瞬間に話かける人はいませんよね?写真を撮っている時は誰にも話かけられず、誰もいない静かな場所というのは理想的なのです(もちろんスナップ写真やポートレイト写真などは別ですが)。

さて今回は前回にご紹介しました小湊鉄道のバイク写真スポットで撮った作品を使って解説いたします。少々マニアックな写真解説になりますがネット上で検索しても、なかなか出てこない情報、つまり多くの上級者が公開したくない類の解説でございます。




まずはこちらの写真をご覧ください。光風台駅を出発した夕方の登り電車です。ローカル線の魅力が際立つカワイイ1両編成ですね。この写真ではバイクを主役としたバイク写真(ライダーや風景が主体のツーリング写真ではない)です。バイクの存在を大胆に構図に入れてピントピークも車体のタンク付近に合わせています。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

この写真を撮り終わって再びダイヤをチェックしたところ、こんどは下り電車が約15分後に来ることが分かりました。本数の少ない小湊鉄道で15分で次が来るタイミングなんてラッキーなのです!しかも夕方の下り電車なので今度は2両編成です。1両編成バージョンと2両編成バージョンで2つの作品を撮れるのです。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

はい!2両編成バージョンです。橋梁の上に2両が入った場合を事前にイメージして三脚に固定したEOS6D Mark2を再調整しました。自分でも気持ちよく決まったな!と思うほど理想的に2両を配置できたと感じます。

ここで考えてみましょう。この2枚の写真、どちらを採用カットにするべきでしょうか?小湊鉄道の2両編成が好きだ…という電車の話は置いておきます。




いつもの解説用の失敗作例ではありませんので、ハッキリとどちらが良いとは言えないかもしれません。しかし私は1両編成のバージョンを採用カットにしました。

実はこの2枚の写真の違いはR1200GSの位置を右端にずらして小湊鉄道のキハが2両入るスペースを作った以外にも相違点があります。赤い橋梁に注目してください。1両編成の写真は右端にコンクリート基台が写っていますが2両編成の写真は画面の端まで赤い鉄橋です。

私はこの時、最初の写真を確認しながらこの端っこのコンクリー基台は無い方が、橋梁の存在をシンプルにできるなと感じました。そのためにR1200GSをさらに50cmほど後方に下げてカメラアングルを左にふってみたのです。

ここまでは今考えても悪くはないな…と思えるのですが失敗はこの先です。もう少しだけ寄るか…と思いR1200GSが後退した分だけカメラディスタンスを50cmほど前にしました。これによりR1200GSの大きさは同じなのですが、ライダーが大きくなり地面の草地の割合も減ってしまったのです。

この結果、2両編成バージョンの方は全体的にスペース不足で窮屈な印象の写真になってしまいました。ライダーの存在も印象的なポージングを決めてしまった事も相まって強まり、本来の主役であるR1200GSの存在感が薄まったのです。

この写真の場合地面にある草地や2両編成で奪われてしまった空の部分など、スペースの割合がとても重要だったと感じます。なまじ次の電車まで待ち時間があったが故に考えすぎて欲をかいた結果とも言えそうです。




「大した違いじゃないじゃん」「2両編成の方も迫力あって好きよ」というご意見もあるかもしれません。しかし個人的な好みの話かもしれませんがゴリゴリよりちょっと控え目くらいが好き…ということなのかもしれません。

ここでは好みも含めて被写体の大きさや背景の割合などは、想像以上にシビアなものですよ!という事を皆様にお伝えしたかったのです。

にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

~本日の毎日100ショットスナップ~

リコー GR APS-C

通勤中にバスの座席から撮った1枚です。あっと感じたらパッと撮る。今回の解説のように被写体の大きさやら背景の割合やら、構図のことを深く考えなくてよいスナップ写真。そういった縛りからの解放という意味でもスナップ写真は楽しいです。