視線誘導と導線効果<中級>ツーリング写真解説

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、当ブログは開設の初期の頃によくデザインの解説をしていましたが、今回は久しぶりにデザインや画面内における観賞者の視線の動きなどについて書いてみたいと思います。

究極のツーリング写真を作って1年、振り返るとバイク写真、ツーリング写真の話題だけでよくこれほど書けるものだな…と自分でも関心しているのですが、1年も続けると写真に対する私自身の考え方もずいぶんと変化するもので、1年前に書いた似たような内容をそのままリライトする訳にもいかないものです。

どういう事かと言いますと1年くらい前の私は今よりずっと「撮り方」「見せ方」にこだわり過ぎていたと感じます。撮り方や見せ方はもちろん重要なのですが、それよりも大切なものは他にもあります。

例えば偶然という事実を瞬間的にとらえること、これは毎日100ショットスナップで習得したことですが、こういったスナップ的な撮り方をツーリング写真で応用したいとか、目では見えない領域を観賞者の想像の域で魅せるとか…。そういった部分って旅で感じた人間の内面的なことであり、写真でいう構図とかデザインとは間接的には関係していますが最重要として関わってはいないと思います。

ややこしい話ですが…




さて今回の<中級>ツーリング写真解説ではそんな「最重要ではないが重要」 であるデザインや視線誘導の解説です。

写真の観賞者とは写真をぱっと見た瞬間に長方形の画面内で視線を上下左右に走らせて目で得た情報を脳に伝達します。それらの信号を元に脳内のハートが何らかの感情として揺さぶられるか?ここが良き写真の核心ではありますが、それ以前に眼球が写真をサーチしている時点で感覚的に心地よく見れてるかどうか?

ここがデザインや比率や視線誘導効果と関わっています。心地よいと書きましたが誤解のないよう書き加えておきますと、必ず心地よくあるべきという意味ではございません。撮り手によってこういった手法をどのような裁量で作品に盛り込むか?がその人の作風や個性と言えると思います。なのでデザイン、比率、視線誘導など全く使わない、というのも大いにアリです。

EOS6D Mark2

行きつけの漁港(?)で面白いものに注目してみました。小型の船を固定するワイヤーを結び付けるための巨大なチェーンが横たわっていました。これに注目して長手方向に続くチェーンを望遠レンズを使い縦構図で切り取ってみました。




構図における導線効果とは例えば建物と背景の境界であったり、ツーリング写真の場合は多くは道による線の要素ですが、これはそのものズバリが導線効果として使えるユニークな被写体です。導線というより「導火線」と呼びたいですが…

前述したように写真の観賞者は写真を最初にパッと見た瞬間、画面内で視線を走らせます。その際に例えばS字曲線を使って視線の動きそのものを楽しませたり、導線により作品の主題に導いたりするのが視線誘導の主な目的です。

効果を最大限に発揮したい場合は上の作品のように導線自体を大胆に画面内に配置してしまうことです。ポイントは導線のスタート地点は画面の角に合わせること。今回は導線が画面外に脱線してしまいそうな絶妙な危うさで緊張を誘ってみました。

そして重要なのは導線の行く先です。必ずメイン被写体、主題に接続させましょう。意図せず導線が発生している写真は導線の先に何も無かったり、そもそも導線の先を何かで隠してしまったような写真になってしまいます。こうした写真は作品の主題とはまったく関係ない方向へ観賞者をナビゲートしてしまうので注意が必要です。

なので「導線効果なんて俺は使わんよ」という人でも知識として知っておいても損はないのですね。

今日も地味な解説を書いたなぁ~ それでは今回はこの辺で!!




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~本日の毎日100ショットスナップ~ 

EOS6D Mark2

解説に使用した写真と同じ場所で撮りました。鎖の印象と猫の表情からモノクロ仕上げが似合うかな?と思いこのような仕上げてみましたよ。