究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、寒い冬ですが天気のいい日は星空が綺麗に見れる季節でもありますよね。
山間部は路面凍結や積雪もあるので難しいですが、海岸線でしたら少しの気合で夜走りで星空ツーリングを堪能できますよ。万全な防寒対策で星空ツーリングされてはいかがでしょうか?

さて今回の究極のツーリング写真では久しぶりになってしまいましたLightroomレタッチ解説をいってみたいと思います。撮った画像を自分の好みやイメージを再現させるレタッチですが、最近はSNSを見ているとレタッチ技術もすごくレベルが上がってきていますね。
私の場合は全く手を加えないものから、イメージに近づけるため調整を行うもの、現実の光景とは全く異なるほどに手を加えるものなど様々です。これらのレタッチ作業は写真について自身で考えがしっかりしていれば脚色などではないと考えます。
心象風景と呼ばれる記憶世界の再現なのですね。星空に関して言えば肉眼では天の川は確認できなかったけど、写真にしたら写っていた!なんてこともあります。これは心象風景の再現というよりはLightroomレタッチによって事実を再現しているとも言えます。ややこしい話ですけどね。
それでは早速、Ligtroomの画面で解説してみたいと思います。
まずはEOS6D Mark2で撮影したRAWデータをLightroomに取り込み現像モジュールを立ち上げた画面です。このままでも十分に綺麗な写真かもしれませんが、今回の解説では主にインスタやFacebookなどのSNS向けに仕上げた写真として作業してみたいと思います。SNSは多くの場合はスマホなどの小さな画面で見られますので、すこし派手に、そして強めのコントラストが印象的になる傾向です。
細かな解説はヒストリー画面で省略して説明します。左に表示されるヒストリーは下から古い順番です。基本は最初に色温度の調整からスタートです。漆黒の闇にするか青い夜空にするかはここで決定してください。そして光害と思われる色のかぶりを微調整しノイズを抑えるためにアンダー目に撮った露出をプラス0.32補正。コントラストは星を絶対的にするため+47と強め。ハイライトも主に星を意味するので+36と上げました。
ここまでの調整でこんな感じです。これでも十分OKな気がしますね。しかしつくづくAdobeのLightroomはスゴいな…と実感するのはこの先の機能です。ここまででしたらLightroom以外のDPPなどのソフトでも可能だと思います。
右カラムの基本補正にある【明瞭度】と【かすみの除去】の2つですが、これが星空の写真に絶大なる威力を発揮するのです。今回は明瞭度を+57、かすみの除去を+60とインスタ用という事もあり大胆に調整してみました。
どうでしょう?はじめて見た方はきっと驚かれたのではないでしょうか?Lightroomには他のレタッチソフトにはない調整機能が色々とありますが、中でもすごいなと感じるのは星空風景写真で使えるこの明瞭度とかすみの除去なんです。
これだけで一気に銀河!という感じがしませんか?冒頭でも書きましたが、私は以前、撮影現場では両目2.0の視力をもってしても空に天の川があることに気が付きませんでしたが、帰宅してLightroomでレタッチするときに「かすみの除去」で天の川が出現したのには驚きました。
このように肉眼や撮っただけの画像では見えないものまで見えてきてしまうのです。まあ…出てくるということはカメラのイメージセンサーは確かに捉えているのでしょうが、それにしても最初は俄かに信じがたい現象でした。
次に普段はあまり触れない彩度ですが、これも星空の風景写真ではお好みに合わせて多めに入れてみるといいです。この写真の場合は撮影地は海岸なのですが、海面付近の水分に屈折か分散をしている光があります(推測ですが)。これに色が入り星雲のような表現ができます。
こんな感じですね。インスタは鮮やかな方が見栄えも良いのでお好みで彩度を調整してみて下さい。注意点は【自然な彩度】と【彩度】の二種類がありますが、彩度の方を調整するときは色が出た部分の飽和など画質劣化が発生しますので、なるべく自然な彩度の方で完結するよう調整することです。
補正前と補正後の比較画面です。今回はインスタやFacebookなどのSNS用で仕上げましたが、ブログ用やプリント用はまた違った感じ(元画像に近い)で仕上げてみたいと思います。
ちなみに「かすみの除去」と「明瞭度」をさらに上げた画像をモノクロに仕上げるとこんな感じです↓↓↓
では、今回はこの辺で!!!
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スナップではありませんが以前に撮った野島崎灯台での白いベンチの写真です。こちらはプリントを意識して仕上げたLightroomレタッチです。
撮影地