究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回の投稿より「これから写真を趣味にしてみようかな?ツーリングで風景写真とか素敵かも?と何となく気になって、これから始めてみようかな、という方を対象によく勘違いされている写真の撮り方を正すため、7つのNGとしてご紹介しております。
~究極のツーリング写真流 平凡写真を生んでしまう7つのNG~
1.被写体を必ず枠の中におさめて撮っている 2.複数の被写体を画面内に並べている「お子様構図」 3.カメラの撮影モードはオートモード 4.ズームをぐるぐる回して大きさの調整をする 5.被写体に不快な要素が重なったり貫通している 6.画面の隅に電線や余計なものが写っている 7.事実を記録しただけの写真で満足している
前回の投稿 1~2はこちら
3.カメラの撮影モードはいつもオートモード
カメラは持っている、旅行に行ったときや記念日などに写真を撮るよ。というところから趣味として写真をはじめてみよう!と思ったタイミングを境に「オートモード」はもう使ってはいけません。
【オートモードは大失敗はないが良い写真が撮れないモード】と覚えてください。どのように撮るのか?という写真の最大の楽しみをカメラのコンピュータに任せようと思う時点で趣味の写真とは言い難いです。
ここで言うオートモードとは多くのコンデジや一眼レフ入門機などによくあるシーンモードを含めた撮影モードです。風景、スポーツ、人物、夜景といった具合にダイアルで回して選ぶアレです。
「え~キレイに撮るにはオートモードが良いんじゃないの?」
いいえ、そもそもキレイに撮ること自体は現代のカメラでは難しいことではなく、キレイに撮ることを目標にしては面白くありません。その昔、写真が難しかった時代はキレイに撮れればプロ級という時代がありましたが、現代のカメラでは簡単に綺麗に撮れるのでそれだけでは全く通用しないのです。
かといって最初にいきなりマニュアルは難しすぎます。そこでお勧めの撮影モードは絞り優先モードです。多くのカメラにA、キャノンであればAVとあるモードです。
これは絞り値だけは撮影者であるアナタが決めてくださいね!というモードです。ツーリング写真、バイク写真に密接に関係する「ピントの合う範囲」「背景のボケ具合」の調整を学びましょう。
4.ズームをグルグル回して大きさの調整をする
多くのカメラに当たり前のようについているレンズのズーム機能。遠くのものを大きくしたり、肉眼よりもワイドに広げたりできる便利な機能です。しかしこれは使い方を誤ると上達を妨げる原因になります。
記念写真、記録写真を撮っていただけの普通の使い方であれば、画面内の被写体の大きさを調整するのにファインダー(あるいはモニター)を見ながらグルグルとズームリングを回して「よしバッチリ」と思ったところでシャッターを切る、で別に良いと思います。
しかし趣味として見せた人に喜んでもらえるような素敵な写真を撮ってみたい!ということであればコレもダメです。
ワイドにしたり望遠にしたり、という画角とは調整することではありません。目の前の空間を2次元の写真とするとき、どれくらいの幅(望遠なら圧縮感、広角ならパース感)で表現するのかを選択することです。
そして何より悪いのはズームリングをグルグルを癖にしてしまうと、いつまでも足が動かず構図を作るための写真家の足を養うことができない、被写体に寄るという写真の基本が身につかないのです。

そういった意味では最初に訓練という意味も兼ねて35㎜か50㎜あたりの単焦点レンズを選ぶのも良い選択です。単焦点レンズとはズーム機能がなくて画角が固定されているレンズ(またはカメラ)のことです。軽量で描写も美しくオススメです。
5.被写体に不快な要素が重なったり貫通している
多くの平凡な写真には背景への配慮が足りなかったり、そもそも重要であるはずの被写体にガードレールや派手な看板などが重なっている写真です。細かな部分への配慮がない写真は雑な印象で「作品」と呼び難い「画像」に過ぎません。
最も最悪の構図と言えるのがコレです。細長いものがメイン被写体のド真ん中を貫通している「串刺し構図」です。これはまだオートバイなのでマシですが人物だった場合は頭部や心臓を射抜いているようで何だか縁起でもない写真になります。
こういった串刺し構図や不快な物が重なっている場合は、カメラ位置を少し移動するかバイクなどの被写体の位置を修正すれば簡単に直ります。
よく見ないで撮るのでこういった事に気が付かない、気が付いても手間をかけて直すことができない、これらは誰でも簡単にできるはずなのに面倒なのでやれない、というモチベーションの問題とも関わっています。

またまた長くなったので6と7は次回に続きます…