~前回の続きです~
ツーリング写真、バイク写真において最適なカメラとは何か?私がキャノンEOS6D MarkⅡを愛用している理由と使ってみた感想などを書いております。
~1年弱、EOS6D Mark2を使った感想~
箇条書きでいってみたいと思います。
・とにかく軽い。ボディ重量765g。以前に使用していたEOS1Dxが基準だからではなく、マグネシウム製ボディを採用した中級機種に比較しても軽い。
・軽量なボディに合わせて軽量な単焦点レンズに買い替えてみました。SIGMA35㎜F1.4DG ART→キャノンEF35㎜F2 IS、SIGMA50㎜F1.4DG ART→キャノンEF50㎜F1.8 STM。これによりボディ+レンズの大幅な軽量化に成功。その結果、三脚までアルミ製のトラベル三脚が使えるようになりました。
・機材ボリュームの軽量化で14㎜、35㎜、50㎜の3つのレンズを気軽に持っていけるようになった。
・コンパクトなボディは慣れてしまえば全く問題ありません。ホールド性は比較対象がEOS1DxではあまりにEOS6D Mark2が可哀そうですが、想像していたほどギャップは感じませんでした。ボタン類、ダイアル類も1Dxや5Dに比べると操作性が良いとは言えませんが、私のようにコンデジとの両刀使いの人にとっては気にならないと思います。
それに手の小さい人にはむしろ理想的なホールド性、グリップ性、ボタン類の操作性と言えるのかもしれません。
・樹脂製ボディは覚悟していたほどチープな印象ではありませんが、サブダイヤルやボタン類のクリック感は安っぽいです。気にしませんが…

・画質面ではラチチュードがやや狭まった印象ですが、それ以外はEOS1Dxと比較しても特筆するほど悪くなった部分はありません。かと言って良いと思う部分もありませんが。EOS1DxとEOS6Dmark2でCMOSセンサーの画素数は800万画素近くEOS6Dmark2の方が高画素ですが、大きな差が感じられない理由はEOS1Dxの方が画素数が少ない分、画素ピッチに余裕があり画素サイズも6.95μmと大きいためだと思われます。このことからもデジカメ選びの基準にセンサーの画素数だけに拘るのは無意味であるとお分かりいただけると思います。
・バリアングルモニターによってカメラを頭上にかかげるようなハイアングルから、地面スレスレのローアングルまで、精密にフレーミングしたり水平をとったり出来るようになった。

・インターバルタイマー機能が内蔵になってライダーの姿を入れた作品(自撮り)が便利になった。

・WifiまたはBluetoothによる無線機能により、スマホでライブビューしながらのリモート撮影は、これもまた自撮りで大活躍である!

このようにライダーの姿をギリギリでフレーミングする場合、かなりの精度を求めたいのですが、従来のカメラは立つ位置は勘に頼るしかありませんでした。しかしEOS6D Mark2の無線リモート機能があれば簡単です。このとき、私の右手にはEOS6D Mark2とペアリングさせたiphone7を持っていて、スマホ画面でライブビューして立ち位置を微調整しているのです。
・太陽が画面内に入るような高コントラストなシーンも撮ってみましたが、ネット上で噂されるようなダイナミックレンジの不足は感じられませんでした。Lightroomで飛んだハイライトや潰れたシャドウを調整しましたが全く問題ありません。
カメラのダイナミックレンジは画素数と相反する傾向にあり、例えばEOS6D 2020万画素とEOS6D MarkⅡ 2620万画素 の両者で比較すると、どちらも同じセンサーサイズの中にEOS6D Mark2の方が600万画素も多いことになります。つまり画素サイズが小さい、または画素ピッチが密集している(または両方)という事です。こうすると1画素が受ける光の量が減ってしまい、その結果としてダイナミックレンジが狭くなってしまうのです。EOS6DとEOS6D Mark2でこの点で開発時に何も対策がなければダイナミックレンジはEOS6D mark2の方が狭くて当然なのですね。
そもそもEOS6Dmark2のダイナミックレンジでは支障をきたすような写真を、いくらLightroomのようなソフトで仕上げたところで、それは果たして良い写真と言えるのでしょうか?強烈な太陽光が画面内に入るようなシチュエーションで、写るところ写らないところを画面構成できれば写真らしい写真として問題ないと思うのですが…。個人的な意見ですがダイナミックレンジの広さについては重要かもしれませんが執着するようなポイントではないと思います。少なくともツーリング写真用のカメラ選びとしては…。
・タッチパネルの操作性は「きっと自分の手では使いにくいだろう」と予想していましたが、実際にはとても操作性がよく重宝しています。
・これも比較対象がEOS1Dxになってしまいますが「スコッ」という気の抜けたシャッター音は良く言えば静音シャッター、悪く言えば安っぽくてテンションが下がります。
・一部の社外レンズで動作不具合が発生する。私の場合、お気に入りだったSIGMA35㎜F1.4DG ARTにおいてライブビュー撮影するとエラーになってフリーズしてしまいました。これは使用レンズの光学補正機能をONにした時のみ発生する不具合で、現在ではレンズのファームウェアーを最新にすれば解決するそうです。
※ツーリング写真、バイク写真用のカメラとして書いているので、AIサーボAFの追従性などには触れません。
長くなったので、またまた次回に続きます…