使える!日の丸構図~引いて撮るコツ<中級>ツーリング写真

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究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、当ブログは皆さまに支えられて開設から1年になりました。開設当初はSEO順位が全くカスリもせず、無料ブログと違って新着紹介とかもないので、まったくアクセスが有りませんでした。そんな中でも見て頂ける方々はSNSで私と繋がっていた方だけだったと思います。

やがて記事数が増えるにしたがって、特定の検索ワードで上位表示されるようになり、少しづつアクセスも増えユーザー(ブックマークして頂いている方)様もだいぶ増えたと思います。

いつも見て頂いている皆さま、このような偏った内容と読みにくい文章のブログにも関わらず、本当にありがとうございます。

これからもブレることなくツーリング写真という文化の成熟を目指して精進していきたいと思います。

ところで以前にも書きましたが「教えれば学べる」という私の考えついた言葉があるのですが、これは誰かに物事を教えると自分自身もあらためて何かを学んでいるという意味です。当ブログでは写真に関わること、ツーリング写真のことを解説することによって、同時に私自身が多くを学ばせていただいております。

人に上手に説明できないようでは本当に理解していない…そんな風に思います。これは仕事でもよく感じることで、新人さんが入ってきて1から教育をしていると初歩的なことにも関わらず上手く説明できない時があります。そんな時、もう一度勉強したり難しいことを簡単に説明するにはどうしたら良いか考えたりします。「教える、説明する、教科書をつくる」という事に人一倍、興味がある人間なのかもしれません。

 





さて、また前置きが長かったですが今回は<中級>ツーリング写真として写真のキホンと言われている「被写体に寄る」の反対、「引いて撮る」について解説いたします。

 

EOS6D Mark2 + EF35㎜F2 IS

9月に志賀高原にツーリングに行った際、志賀草津道路が開通時間になる前に立ち寄った群馬県嬬恋村の嬬恋パノラマラインの近くで撮った1枚です。

まぶしい朝日をあびるキャベツ畑を背景に、ライダーを主役にした写真を撮ってみました。ライダーを主役に写真を撮る場合はセオリーに従えば中望遠あたりで絞りは開いて背景をボカし…となります。しかし、ここでは嬬恋パノラマラインでの早朝の空間を表現したかったので風景の割合を多くとるため「引いて撮る」を実践しました。

写真の基本である「寄って撮る」は実はそれほど難しいことではありません。特定の被写体があれば枠にかかるまで寄れば大抵はOKです。引いて撮るは難しいです。と言うのも本来はフレーミングで除外したはずの余計な要素や無駄な空間が、再び画面内に入ってくるので、これらの処理を丁寧に行わないと「寄れなかった写真」になってしまうのです。

「引いて撮った」と「寄れなかった」は同じのようで大違いです。

例えば引いたことによって逆光に照らされたR1200GSアドベンチャーの影を構図内に収めることが叶ったのですが、後輪より後ろにある部分は草の影があったから良いですが、もしこの草が無かったら何も無いただの地面で無駄な空間が生まれてしまいます。

このように画面の四隅と慎重に相談しながら引いていかないと、歓迎できない要素が画面内に入ってしまうのが「引いて撮る」の難しさなのです。

 




それともう1つ。引いて撮ると当たり前ですが被写体は画面内の割合として小さくなります。そのままでは被写体の存在感は弱まり、作品の主題が何なのかボヤけて、たちまち印象の薄い写真に陥ります。そこで!妙案をご紹介いたします。

つい先日、日の丸構図の有効な使い方を投稿しました。実は日の丸構図は引いて撮った構図において小さくなった被写体の存在感を再び強めるのに大変効果的なのです。上の作品ではちょうどモデルの頭部が画面の中心になっています。恐らく、誰の目にも写真の主題はライダーであることが伝わると思います。

よく見かけるツーリング写真では風景の全体とライダー(バイク)の割合をうまくコントロールできず風景が撮りたかったのかバイクが撮りたかったのか良く分からない印象の薄い写真になるのが大半です。通常は風景主体のツーリング写真を撮るのか、ライダー(またはバイク)主体のツーリング写真を撮るのか?の二択ですが、この引いて日の丸構図作戦を使えば、風景もライダー(バイク)も!!の夢が叶う写真になりますよ。

いかがでしたか?中級以上の方は被写体に寄るだけでなく、慎重に「引いて撮る」テクニックを身に着けて、なおかつ存在が弱まった被写体を日の丸構図の採用で補って素晴らしいツーリング写真を撮ってみて下さいね。

ちょっとした裏ワザのご紹介でした。

ぜひ次のツーリングで実践してみてくださいね。それでは!

 





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