明日から役立つ!露出コントロールの使い方<初級>ツーリング写真

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前回の続きです

一般に写真の基礎と言われる露出(シャッター速度、絞り)について究極のツーリング写真流に解説しております。その続きです。

前回までで露出とは世界の光をカメラ内に取り込むこと。どれくらいの量を取り込むのか?それはシャッターが開いていた時間、レンズ内にある絞りという穴ぽこの大きさで決めましょう。それによって出来上がる写真の明るさやスピード感、ピントの合う範囲などが変わってきます、というお話でした。

今回からは露出をカメラ任せではなく撮影者の意図で調整すること、シャッター速度や絞りはどんなときに、どう調整すれば良い写真になるのか?という解説をいたします。

 




 

 露出を調整してみよう

福島県 磐梯吾妻スカイライン 浄土平

まずシャッター速度と絞りの話は置いておいて、単純に光の量のお話をしてみたいと思います。露出は世界の光をカメラ内に取り込むこと、と既に説明しましたが今写真を撮ろうとしている目の前の情景に一定量の光が存在しています。その光の量を元に最終的にどのような明るさの写真を撮るのか?この事を多くの方が誤解していて、ここは暗いからシャッターを遅くしなきゃ、絞りを開かなきゃ、と考えがちです。もちろんコレは正解ですが、自分が情景や被写体に対してどんな明るさの写真にしたいのか?の方も大事ですので、コレをお忘れないように!!!

上の作品は秋の磐梯吾妻スカイラインの一切経山の付近、浄土平で撮った1枚です。日没後、まだ薄明るい空に山の稜線が浮き立っているのが美しいと感じて撮った1枚です。光に浮き立つ稜線の存在感を大切にするため、手前のコーナーはシャドウにつつみ、それがコーナーであることを伝える役割は白線の存在に委ねました。実際に薄暗かったですが、このように表現するため実際よりもうんと暗く撮った1枚です。

 

2017年8月 北海道富良野市

こちらの作品は先ほどとは逆に目で見た印象よりも明るい写真になるよう撮った1枚です。望遠レンズを使っていますが近景に黄色い花を置いたことで、全体が黄色いフィルターをかけたように仕上がっています。カメラの評価測光に対して+0.3補正(明るく)補正しました。

私の経験上、お花が登場するシーンは特に露出を調整することが重要だと感じます。先日にご紹介したコスモスの撮り方では+2.0の露出補正でしたし、プラスに限らず大幅にマイナスして雰囲気を作ることも多いです。

露出に限ったことではありませんが最初にイメージを作ることがとても大切です。簡単に言ってしまうと「よしこんな風に撮るか」と頭の中でそのシーンにおける理想的な写真を想像することです。この【イメージを作る行程】がすっぽり抜けてしまうと「目で見た通りの明るさに撮らねば」と忠実な明るさを再現することに囚われてしまい、たちまち作者の個性は消えて図鑑写真になってしまうのです。

 ~露出補正を積極活用せよ~

次に露出補正のお話です。カメラはどのように露出を決めているのでしょうか?多くのカメラはシャッターボタンが二段階になっていて、半押しと全押しができるようになっています。半押しした時に測光といってカメラを向けた先に対して適切と思われる明るさをコンピューターが算出してくれます。

編集ソフト lightroom のヒストグラム

どのような判断基準で明るさを決めているかと言うと上のようなヒストグラムがカメラにあり、これを基準に判断します。左端が真っ黒で(0)となり右に行くほど明るくなって右端は白(255)となります。このヒストグラムの山がなるべく中央にきれいな山となるよう露出を算出するそうです。

測るポイントは画面全体を平均で見たり、特定の部分をスポット的に測ったりと選択ができるようになっています。

 




 

つまりカメラはあくまで機械的に現実の明るさを再現させるための露出を決めているのです。ここは少し暗めの写真にした方が雰囲気が伝わるな、とか明るく撮った方が柔らかく優しい印象になるな…などといったことはカメラは知ったことではないのです。

カメラの評価測光はあくまで見た目の明るさを忠実に写真にするならこの辺だろう、という参考値だと考えましょう。順光で通常の風景なら評価測光のままでOKの場合もあります。しかしあなたが感じた表現はあなたにしかできません。

そこで「オイオイ、カメラよ。そうじゃなくてもっと明るく(暗く)しようぜや」とあなたが補正を入れて下さい。一眼レフの場合は多くの機種でこの写真のように大き目のダイアルが背面に付いています。大きいダイアルであるという事は、かなり頻繁に使う重要な機能だという事ですね。

露出補正はカメラが決めた露出設定に対して撮影者が補正するという意味なので、いちどカメラに測光させなくてはいけません。1枚撮るかシャッターを半押しするか、AEロックボタンを押すかして一度測光させてから使ってくださいね。

露出補正ダイアルを回すと液晶やファインダー表示内に、横に伸びる目盛内で矢印が右に左に動きます。右が明るい方、左が暗い方で1/3単位で調整できます。まず最初はサジ加減が難しいと思いますので、撮りながら確認していくのが最も分かりやすい練習方法だと思います。

こう覚えましょう。カメラの測光機能はロマンの無いアホです。ブラックの車体のバイクをアップで撮れば黒色を暗いと誤認して間違った露出設定を簡単に算出します。白い被写体も同じで明るいと誤認して暗く写します。

ここは青空を白くトバしてでも花びらや葉が明るく輝いている写真にしたら素敵だろうな、とか寂れた街並みに木枯らしがふいて寒い、だから少し暗めにしたらムードがあるだろう…なんてカメラ内のコンピューターには出来ないことなんです。SiriやWatsonのようなAIが搭載されたカメラが登場すれば分かりませんが。

上級者なら評価測光ではないマニュアル露出を使いこなす場合もありますが、初級者の場合はマニュアル露出は難しいので、どうしても評価測光が基準です。しかしカメラの出した露出値を決して過信せず、かならず撮影者のイメージを狙って露出を決めてくださいね。

次回は2.シャッター速度を調整しよう です

 





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