天の川の撮影方法 Lightroomレタッチ編 バイク写真と天の川の撮り方

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…前回の続きです

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回の投稿より夏の天の川をツーリング写真として撮る場合の撮影方法を解説しております。

前回までで場所、方角、カメラ機材、時間帯やお勧めの天の川撮影スポットなどをご紹介しました。前回の投稿はこちら。

そして今回はフォトレタッチソフト Adobe Lightroomを使用した天の川のツーリング写真の仕上げ方を解説いたします。

実のところ千葉県で撮れる天の川の写真というのは、どうしてもLightroomの性能に依存した部分があります。と言いますのも実際の肉眼での光景は天の川は確かに確認できますが、言われなければ雲かな?程度の明瞭さなのです。




Lightroomの凄いな…と思うのは局所的な作業ができる部分もそうなのですが、今回の調整のように[かすみの除去]と[明瞭度の調整]の2者があまりにも優秀なことです。私はAdobē社の回し者ではありませんがLightroomをよくご存知でない方は、この投稿で知ってください…SNSで良く見かける鮮明な天の川写真の多くはコレだと思いますので。

なお解説に使用するLightroomはLightroom Classic CC です。

では、いつも通りまずは撮影画像のRAWデータをLightroomの現像モジュールに取り込んだところから。そう、元画像はこんなものなんです。天の川が撮れてしまうだけでも最新のカメラ EOS6D mark2も凄いとは思うのですが、天の川の写真に限ってはこの先に解説するLightroomの仕事が凄すぎます。

まずは段階フィルターを起動します。

空の部分を選択します。

ここでイキナリ重要!核心的な調整です。選択した空の部分はコントラスト40、明瞭度を100、かすみの除去を35、彩度が40。はいコレだけで星空と天の川の様子は一気に鮮明に美しくなります。

色温度(ホワイトバランス)ですが天の川の写真のように夜空の場合は選択肢が2つあります。青にするか漆黒の夜空にするのか?です。青にふった方が美しいかもしれませんが、個人的には青いと少し安っぽく見えるかなと感じます。青か黒かはお好みですが天の川銀河の色まで出ている場合は黒が良いでしょう。

次に段階フィルターを再び起動して、こんどは地上を選択します。天の川のある夜空に露出を合わせて撮影したので地上は暗いです。ここを露光量を2.00明るく。路面のアスファルトの質感を表現させるために明瞭度を100へ。そして近くにあったナトリウム灯のオレンジっぽい色をとるため色温度を青方向へ調整します。




次に局所的に作業できる補正ブラシを起動します。

天の川銀河を選択します。

オバQのキスマークみたいだな…

局所的に選択する補正ブラシの場合はやり過ぎると周囲との違和感が明らかになりますので注意しましょう。ここでは天の川銀河の色を表現するため彩度のみを53調整しました。

調整前と調整後の比較画面です。どうでしょう?Adobeってすごいですね。特に天の川の写真を撮る場合に絶大に機能してくれる明瞭度とかすみの除去。どういった仕組みなのか分かりませんが他のソフトと違って不自然さが最小限ではないでしょうか。

ちなみに今回の調整はInstagram向けに仕上げてみました。スマホやタブレット端末の小さな液晶で表示した場合に映える、少し派手目に仕上げたインスタ映えバイク写真でございます。この写真をプリントするとなると、また別のレタッチ方法になると思います。

通常のツーリング写真ですとLightroomの調整範囲は、今回のように100とか有り得ませんが、はるかに霞む天の川を写真にしたいとなった時は大幅に補正を入れることで空想に描くような写真の世界が実現できます。

もしかしたら今回のようなレタッチには賛否あるかもしれませんが、多くの人の心を明るくするファンタスティックさはあるのでは?とも思います。

それではまた!





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