究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は当ブログでは珍しくバイクを主役にしたカッコいいバイク写真の撮り方をご紹介します。
といっても普通にカッコよくでは面白くないので、なるべくアートであることを大切に、人とちょっと違った撮り方でいってみたいと思います。

バイクを主役に撮ると言っても色んな撮り方があると思います。その車種の魅力を伝える写真か?オーナーとの関係を表現した写真か?車種ではなくオートバイという乗り物自体に何かのメッセージを加えて伝えるのか?
背景となるシーンは都会的か、自然か、あるいは抽象的か。バイク自体もR1200GSのように先進的や性能を連想するデザインであるか?クラシカル、伝統的なデザインであるか?派手なカラーのフルカウルをまとった車体か?あるいは素朴な日本風景にマッチするスーパーカブのようなデザインか。
それぞれの車種のキャラクターに似合った背景選びも大切かもしれませんが、あえて全く無関係な背景も時として印象的な写真になると思います。上の写真では私なりにR1200GSのデザインに似合ったシーンを選んでみました。
何となく夜であること、くらいは分かると思いますが抽象的でどんな場所なのかは良く分かりませんよね。こういった雰囲気で先進的なデザインであるR1200GSの無機質な魅力をSF映画の演出をイメージして撮ってみました。
以前に写真は光の観点で写る部分と写らない部分がある、それが写真だ。という話をしましたが、この写真も光を当てて明らかにしたディティールと、シャドウに包んで見えなくした部分とをハッキリさせた写真です。
撮影地は私がよくナイトツーリングで使う館山市の見物海岸ですが、シーンの光源は対岸の街の光とそれを反射している曇り空です。そのまま撮るとバイクは真っ黒なシルエットとして写りますが、バイク主体の写真ですのでカメラ側からLEDライトを使用して主要パーツとサイレンサーに局所的に光を当ててみました。
ポイントは車体全体を照らさないことです。あえて影を意識して光をデザインに取り込んでみてください。LEDはホームセンターで売っているような安物で十分です。このような撮影以外では夜間の撮影作業用やキャンプ用として使う物で大丈夫です。
それともう一点、光を当てすぎないこと。サッと一瞬でも十分です。この写真の場合はシャッターは6秒も開いていますが、光を当てるのは1~2秒だったと記憶しています。
リアシートにヘルメットを置いているのは、カメラの側にはライダーが存在していることを写真の観賞者に連想させるためです。バイク主体の写真であってもヘルメットを写すことによって、バイクのオブジェ化を回避できますので是非やってみてくださいね。
究極のツーリング写真では珍しい、かっこいいバイク写真の撮り方でした!
~本日の毎日100ショットスナップ~

私の家から歩いて行ける距離に千葉県の花「大賀蓮」の咲いている池があります。雨上がりの早朝に美しく散りゆく様子を写真にしてみました。こういった被写体に挑戦するときは自分の審美眼に問いかけるように撮ってみましょう。ツーリング写真やバイク写真と違い、とても穏やかな気持ちで撮影に集中でき、1日の始まりとして最高に気持ちいいものです。