バイクツーリングに最適なカメラの選び方 一眼レフ?コンデジ?ミラーレス?

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いま欲しいと思うバイク、いつか手に入れたいと思う憧れのバイクはおありですか?

私が高校生くらいの時、バイク雑誌を見ると載っているバイクはあれもこれもカッコよく見えて、全てのバイクへ憧れを抱いたものです。当時は若者からオトナまで一大バイクブームで原付からオフ車、レーサーレプリカまで盛り上がっていました。

しかし今ではバイク雑誌を見ても、なかなか欲しいな、と思えるバイクが減ったように感じます。これはオトナになって経験や知識をかさねて悪い意味でも目利きになってしまったのが原因でしょうか。あの頃の純粋さやトキメキはすっかり失って嫌なもんですね~。

さて今回はツーリング写真解説ではなく、カメラのお話です。それもこれから写真を始めよう、あるいは改めて本格的に写真をやろう!と決意した方々へ最初に買うカメラの選び方のお話です。

 

バイクツーリングで使うカメラとなると持ち運びの問題や振動や雨なども考慮しなくてはいけません。しかし振動や防水機能の特化したカメラはシュノーケリング、ウインタースポーツ、工事現場用などで肝心なカメラとしての性能はツーリング用としては疑問が残ります。なので振動や防水に強いモデルは選択肢から外しましょう。振動と防水の対策は積載、収納方法で解決させることにします。

残るはコンパクトさ軽量さですがデジタルカメラをコンパクトな順に分類するとコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)、ミラーレス一眼、一眼レフとなります。

さあ今日はカメラを持ってツーリング行くぞ!そしていい写真を撮っちゃうぞ!というとき荷物になってしまうカメラのボリュームをどこまで許容できるか?

ここで少し脱線しますが、写真とは良い写真を撮るぞ!素晴らしい作品を生み出したい、コンテストで入賞を狙おう、SNSでいいねをたくさんもらうぞ!などなど、良き写真を撮りたいという願望に、人それぞれ温度差があるものです。私はこれを情熱の温度と呼んでいます。

この情熱の温度がどれほどのものか?他人には分かりませんのでカメラ屋の店員さんの話やネットでの情報収集は参考にならないものです。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F1.4 1/200 ISO250 ダイナミックレンジが要求される隧道での撮影シーン

 

ツーリングに行ったついでにチョット撮ってみようか?という軽い感じから、写真の面白さに完全にハマってしまい、いつも写真のことばかり考えている!という人までそれぞれに見合った撮影機材のボリュームがあるのです。

カメラを買おうと思っているのですがオススメは何ですか?という質問があれば、まずはその方の情熱の温度を知りたくて色々と質問をします。情熱の温度が低いのに高性能で高いカメラを買っても、使いこなせず宝の持ち腐れになってしまうからです。

大抵、情熱の温度が低い方は「どんな写真が撮りたいのですか?」の質問に対して「とにかくイイ写真」「綺麗に撮りたい」といった感じに具体性がありません。これですと「今お使いのスマホで大丈夫ですね。」というアドバイスで終わってしまいます。いい写真が撮りたいからカメラが必要だったのではなく物欲として欲しかっただけなのかもしれません。

カメラ選びの最初は「どんな写真が撮りたいか」です。それが具体的であった上で幾つかの候補を作り、使いやすさや直感的に気に入ったカメラであるかで決めましょう。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

具体的とは例えば・風景を主体に鮮やかな写真が撮ってみたい ・満点の星空や天の川を撮ってみたい ・愛車をカッコよく撮りたい ・人物(ライダー)を中心としたポートレートを撮りたい といった具合です。

あるいは使用環境に合わせての具体性であれば・キャンプツーリングなので充電できない、バッテリーの持ちが良いもの ・グローブしたままでも操作しやすいもの ・パソコンがないのですぐにスマホに転送してSNSにアップできる…などなどです。

風景なら広がり感を表現するのに広角よりの画角があるカメラ(またはレンズ)、星空なら高感度でも低ノイズなカメラ、道を撮るなら望遠よりの画角があるカメラ、人物が多いなら解放が明るく背景が美しくボケるカメラがお勧めですよ、といった具合に選択肢に具体性が出てきます。

そうではなく総合的に高性能で綺麗に撮れるカメラが欲しいんだ!という声が聞こえてきそうですが安心してください、今どき売られているカメラは全て綺麗に撮れます。

北海道抜海町 道をテーマに撮るなら望遠側の画角があるカメラがお勧め

カメラを持ってツーリングに出かけると言っても車種やスタイルによって、持っていける物量も決まってくると思います。SSに乗っている方はタンクバッグかウエストバッグが通常のツーリング装備だと思います。その場合はコンデジか一眼レフでも交換レンズは無しでしょうか…。私のようにトップケースに撮影機材を入れるスタイルだと一眼レフと交換レンズも積載可能です。




・コンデジ

コンデジの選び方は難しいです。ここで言うコンデジとはひと昔前に流行った簡単なタイプではなく、絞り優先モードやマニュアル露出などの撮影モードを搭載したタイプのコンデジのことです。

コンデジの場合高機能で人気のカメラだから必ずしもあなたにピッタリのカメラとは限りません。コンパクトと操作性は相反するもので小さいほどダイアルやボタン類も小さく、所狭しと操作系がレイアウトされています。手の大きい人には使いにくいと感じますが一方で気軽にポケットに入ってしまう携帯性の高さは「いつでも持ち歩いている」という観点では最強と言えます。

またバイク写真で出番の多いカメラを地面に直接置くくらいの超ローアングルもやりやすいというメリットもあります。特にチルトモニターやバリアングルモニターを搭載したカメラはとてもロー&ハイアングルで活躍します。

コンデジ 後ろSONY RX100 前 カシオ エクシリムEX-10
チルトモニター、バリアングルモニターはロー&ハイアングルで大活躍

・ミラーレス一眼

ミラーレスは一眼レフとしてはボディが大変コンパクトであり、液晶モニターをタッチしてピント合わせしたり、動く被写体に追従するAIフォーカスや高速連写が優秀であったりと近年になり主流になりつつあるカメラです。そしてファインダーの無いものと、EVFといってファインダー内に映像が出る電子的ファインダーを装備する2つがあります。

コンパクトながらレンズを交換して様々な撮影シーンに対応できるのは大きなメリットだと思います。各メーカーも力を入れている商品なので新製品は特に性能が優秀なようです。

しかしこれから写真を始める人には操作が複雑で理解しにくく、EVFやファインダー無しでは被写体の魅力を解明する目を養うのにやや不利なので、ミラーレスはおススメしません。

キャノン フルサイズミラーレス EOS R

・一眼レフ

写真を理解する練習用という意味でも、本格的な作品を生み出すという意味でも理想的なのが一眼レフです。様々な焦点距離や明るさのレンズへ交換できることにより作品の幅が広がります。光学ファインダーから見た世界は肉眼とも画像とも違う万華鏡を覗いたときのような感覚で被写体と向き合うことができます。

一眼レフを選択肢に入れた場合、レンズをどうするかが大きな悩みどころです。便利なズームレンズを選んで1本でいくか、広角から望遠側と分けて2~3本持ったり、あるいは描写に拘って単焦点レンズを選んだりと選択肢は多岐にわたります。

ここではスペースの関係で書ききれませんので、レンズの解説はまた改めてしたいと思います。(ページ下にリンクを貼りました)

 

キャノン EOS6D mark2

一眼レフは操作系があるべき所にある、極めて写真を理解する上で勉強しやすいカメラと言えます。持ちやすさ、グリップのフィットなどホールド性もコンパクトなカメラに比べて格段に良いです。そのトレードオフとして大きさ重さといった機材ボリュームになっています。ミラーレス機と違って各メーカーで様々な機種が古くから存在するので、中古機も含めれば選択肢がとても多いのも魅力です。




 

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F8 1/500 ISO100 広角レンズを使って風景の広がりを表現した作品

 

デジタルカメラを選ぶ時に多くの方が意識する2つのこと、画素数とセンサーサイズですが、これは誤解を恐れず言わせていただければ気にしなくて良いです。

いま売られているカメラであれば何画素でも如何なるセンサーサイズでも、これから写真をはじめよう、という方のカメラ選びとしては重要ではありません。画素数は500万画素以上あれば十分です。予備知識として書いておきますが画素数が多くなると高感度設定時のノイズ性能やダイナミックレンジなどは悪くなる傾向にあります。高級なものを買う場合でも1500~3000万画素程度が良いと思います。それ以上の極端な高画素は商用写真や研究関連など特定の用途で重宝されるものです。

一応、おおまかに解説しておきますとセンサーサイズは小さい順に 1/1.7型、2/3型、1型、フォーサーズ、1.5型、APS-C型、35㎜(フルサイズ)となり、大きいほど優秀で価格も高価です。ただこれらを意識してカメラ選びをするのは、いつか将来に買い替えのタイミングがやってきます。その時で十分だと思いますよ。

ただ1つだけ注意点があるのは一眼レフの場合、入門~中級機までの多くのカメラに使われているAPS-Cとハイアマ用~プロ機に採用されている35㎜フルサイズとではレンズの画角の感覚が変わってきます。APS₋Cはフルサイズのおよそ1.5倍の焦点距離になってしまうため、将来的にフルサイズへの買い替えを考えると焦点距離の感覚の修正に少しの時間が要するため、今の時点からフルサイズを使ってしまおう、というのも悪くない選択だと思います。

もっとも重要なことは「どんな写真が撮りたいか?」という要求があるかです。その具体的な要求に応えられるか否か。持ちやすい、握りやすい、分かりやすいか?そして旅の相棒として愛せる「お気に入りカメラ」であるか?だと思います。

それと重さ、大きさ、交換レンズの数、三脚やリモコンなどの小物類といった撮影に関わる機材のボリュームについては、それを持ってツーリングに出かけられる気持ち、情熱の温度に比例するものです。ここは他人のアドバイスは参考になりません。また困ったことに情熱の温度は熱くなったり冷めたりもします。冷め気味のときに持っているカメラが大きな一眼レフに重いレンズだけだったら…きっと面倒に感じて持っていかなくなるでしょう。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F7.1 1/320 ISO100 写真は楽しい、それを表現した1枚

まずは撮る楽しさ、発表する喜びを知り徐々に写真に対する情熱の温度を上げていきましょう。そうすれば例え重い望遠レンズが必要だと感じるときがきても、きっと持ってツーリングに行けると思います(重い望遠レンズを持って行こうという意味ではありませんよ)。

最後にカメラを購入する際に、ネットオークションやフリマアプリを活用して中古カメラを購入するのは大変賢い買い物だと思います。カメラとは皮肉なもので写真は興味ないけどカメラが欲しい、という需要がすごく多いのです。「カメラが欲しくて買っただけ」の人々の多くは殆どカメラを使用せずに新型へ買い替えるので、程度の良い中古品が数多く出回っているものです。

そして型遅れは人気がなく相場が安くてさらにお買い得です。バイクの中古車に例えると走行距離1000キロ未満のピカピカが新車価格の半額で売っているようなイメージですね。私はいつもヤフオクやメルカリでカメラやレンズを買っていますよ!




      ~まとめ~

・カメラ選びはまず撮りたい写真の具体的なイメージを先に決めよう

・ツーリングでいつも持っていける機材ボリュームを考えよう

・画素数やセンサーサイズは重要ではない

・使いやすくお気に入りのカメラを探そう

・最新モデルや高級なレンズにこだわりすぎない

ちなみに私がいまメインで使っているカメラはキヤノンEOS6D Mark2です。光学ファインダーを搭載したオーソドックスなデジイチですが、フルサイズセンサーを搭載しバリアングルモニターで特異なアングルも容易にこなしてくれます。何よりEOS Kiss並みに軽量コンパクトなボディが気に入っております。

コンデジは色々と使いましたがRICOH GRのAPS-C搭載の最初のモデルを愛用しています。過去にパワーショットS110、SONY RX100、エクシリムEX-10などを使いましたが、やはりGRには特別な何かを感じます。日常で写真を楽しむだけでなくツーリング中にスナップ的に撮る「ツーリングスナップ」も今後はGRで楽しんでいきたいですね。

それではまた!

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