騙されてはいけない、高級レンズと安いレンズ

Pocket

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ゴールデンウィーク突入ですがいかがお過ごしでしょうか?私は連休とか関係なく仕事ですが、みなさんツーリングに行かれて誰も当ブログを見てくれないのでは…なんて心配もちょびっと…。

さて今回は当ブログではあまり触れてこなかった、カメラのお話、特にレンズのお話を行ってみたいと思います。といっても高級なレンズとはここがああで…という詳しいことについては、世に情報があふれていますので究極のツーリング写真流に解説してみたいと思います。

まずはカメラメーカー純正レンズを例に解説してみたいと思います。上の写真はキャノンのEFレンズカタログです。左はEF35mmF1.4L Ⅱ USM で右はEF35mmF2 IS USM。F値の解放(明るさ)がF1.4とF2であること、EF35mmF2の方には手振れ補正機能ISが備わっていること、それ以外の点では一見して同じ35㎜の単焦点レンズですね。




注目していただきたいポイントは価格です。左のLは28万5千円、右の手振れ補正付きは8万3千円。なんと同じ35mm単焦点レンズなのに20万円以上も差があるのです。どちらも同じメーカーの現行商品ですよ。

左のEF35mmF1.4Lのように品番に「L」が付くのはキャノンの場合はプロ&ハイアマ向けの高級レンズであることを意味します。LもたしかluxuryのLだったと記憶しています。

カメラ、レンズについてあまり知識の無い方から見れば、いったい何が違うの??8万円でも十分高くない???と感じるかもしれませんね。

簡単に言ってしまうと高級なレンズとは主にレンズ構成やコーティングに開発費や手間がかかっており、それにより収差、フレア、ゴースト、ハレなど一般に歓迎されない画質低下の要素を極力排除しているのです。

ここで強く私が訴えたいのはこのような一般に歓迎されない画質低下の要素とは、必ずしも写真の芸術性を損なう要素という事ではない!ということです。収差やフレアなんて雰囲気の演出に役立つことも多いですし、そもそもメーカーやカメラ雑誌などで言っているレベルは、言われても分からないような微細な程度を議論している場合が多いです。

画面内に太陽を入れたことによりフレア、ゴーストの入った作品

レンズ選びで重要なのは合焦点がシャープに写っているか?価格が自身の予算に無理なく合っているか?そしてピントの立ち上がり方、収差、フレア、ゴースト等が自分の好みに合っているか?

上の作例では太陽が画面にモロ入った割にはフレア、ゴーストは少ないほうです。もっとお安いレンズなら派手に入ったことでしょう。それを「おおっ!いい雰囲気」と捉えるか「ひで~フレアが入った」と捉えるかは、かなり好みの分かれるところです。

例え収差、フレア、ゴーストが好きでなかったとしても、その度合いが許容範囲であるのか?それらを踏まえて価格差が妥当だと納得できれば、そこではじめて高級なレンズを検討してみましょう。

私の個人的な意見ですが安いほうのレンズが自分の好みだった!なんて決して珍しいことではないと思いますよ!





そして次なる選択肢がカメラメーカー純正レンズではなく、レンズメーカー製という選択肢です。代表的なメーカーではタムロン、シグマ、トキナーです。

価格は大半のモデルはカメラメーカー純正よりも割安です。そして性能も評価が高く独特の個性を持ったレンズもあり人気です。かく言う私も所有レンズの中に3本もSIGMAレンズがあり、特に何年か前に登場した同社のARTシリーズはすごく良いレンズでお気に入りです。

ちなみに上の写真はSIGMA150-600mmF5-6.3DG Cという望遠ズームレンズです。600㎜までの望遠域をカバーしたレンズと考えると、とても軽量でコンパクトです。過去にバイクツーリングで600㎜をもって行こうなんて考えもしませんでしたが、これで道を圧縮した作品が面白いように撮れるようになりました。

この写真はHelios44-2 58㎜F2というロシア製のオールドレンズで撮りました。今回は話が脱線するのでオールドレンズについて詳しくは書きませんが、これで50年以上前のレンズなんですよ。知らない人が見たら最新の高級レンズと言っても騙されるかもしれませんね。ただHelios44は戦争の悲しい歴史と関係していて、大戦でドイツに侵攻した旧ソ連軍がカールツァイスの技術者を接収し、ツァイスの名玉BIOTAR 58mm/F2のコピーを作らせたものがHelios44なのです。

今回は高級なレンズと普通のレンズ、そしてレンズメーカー製もおススメですよ!ご自身のお好みに合ったレンズ探しとは、必ずしも何十万円もするような出費ではないですよ!というお話でした。





にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

コメントを残す