究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、春のツーリング楽しまれていますか?せっかくの祭日ですがあいにくのお天気だし寒いですね!いま東京渋谷で0.7℃!雪が降っています…
先日、いきなり面白いことを思いついちゃいました!いつかツーリング写真文化が盛り上がったらSNSなどで知り合ったグループで集まって ”ツーリング写真コンペティション” やったらおもしろそうじゃないですか?まあ…別にコンペでなくても良いですが、こんな感じです。
朝、参加者が集合して軽くミーティング。それぞれの参加者はカメラを持って日帰りツーリングに出かけます。一緒には走りません、みんなソロで行動です。そしてその日の夜に再び参加者が集合して、その日に撮ったベスト1枚を見せ合い、ツーリング写真談義をするのです。
お互いが写真の芸術性について意見を言って刺激しあい、最終的に全ての作品に○○賞を与えるのです。すごく楽しそうですね~いつか実現させてみたいです。
さて今回は季節がら桜の写真を撮りに行かれる方も多いと思うので、桜の写真で<中級>ツーリング写真の解説をしてみたいと思います。

千葉県安房郡鋸南町にある保田川で撮影した1枚です。いま調べて初めて知ったのですが頼朝桜という桜みたいです。この一帯は菜の花や水仙なども咲く、花の観光スポットでもあります。
さて、写真の解説ですが実は桜の木はそれほど沢山あるわけではなく、時期も早かったこともあり咲いているのは局所的でした。こういったシーンでは撮影に適しているようで、実は普通に撮ってしまうと極めて平凡な写真の出来上がりになってしまいます。
重要な主役である桜が少ないのであれば、おのずとレンズは望遠レンズの出番です。特定の部分しかないものを狭い範囲で写し、関連付けたい被写体(この場合はバイク)との距離感を詰めることができる、それが望遠レンズです。当たり前のことですが「そうなのか!」と思った方は覚えてくださいね。
バイクと桜の位置関係を理想的にするには、どうしたら良いか?桜の下に普通に停めても良かったかもしれません。しかし、そこで標準レンズで撮っただけでは平凡な写真に終る可能性が大きいです。
そこで橋に注目しました。バイクを橋に停めて最も遠い位置にある桜の場所まで移動し、そこで桜の花を前景に入れて望遠でバイクを引っ張り、抽象的な作品に仕上げてみました。抽象的と言っても、少なくとも日本人なら誰が見ても桜の景色であることは分かると思います。
全体を淡くぼかした桜のピンクで包み込み、その隙間から覗きこむようなアングルで橋に停めたバイクへ視線を向かせる画面構成です。よく見ると桜の花の中にも線や図形のような要素があるのがお分かりいただけますでしょうか。
桜の木をよく観察し、どの隙間からバイクを狙うか足を使って試行錯誤です。ここだ!という極めてピンスポットなアングルは必ず見つけられるはずです。
露出は評価測光に対してオーバーに振りましょう。レンズにもよりますが、ボケ具合は開放にこだわらず少し絞ってみたり、場合によってはストロボ(またはスピードライト)を使って手前の花のディティールを微調整してくださいね。(ここが絶妙にできる人は上級者!)
Lightroomなどでレタッチする人は彩度の上げ過ぎに注意しましょう。黄色やピンクといった鮮やかな色は、彩度をあげると色飽和を起こして不快な画質低下を招きます。ピクチャースタイル(またはフィルター効果)で風景やポジフィルム風なども同様です。鮮やかなほど良い!は卒業しましょうね!
桜は色を出すのに難しい被写体です。また別の桜の写真でも解説する予定ですので、お楽しみに!
↓↓↓撮影地↓↓↓
保田川の頼朝桜 もう散ってしまったでしょうか… 公式サイトはこちら