究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま。皆さまはキャンプツーリングはお好きですか?
いまキャンプツーリングだけでなくソロツーリング、ソロキャンプがすごくはやっていますよね。私の記憶では、そう遠くない昔は一人でバイクでツーリングしたり、ましてやキャンプなんてしていると、友達のいないヤツと笑われたものです。それが現代では一人が自由でいい!みたいな風潮でずいぶんと変わったものですね。
さて今回はキャンプツーリングでのワンシーンの作例で、モデルを透明人間化した不思議な写真のご紹介です。抽象的な写真…とは言いにくいですが簡単なのでこれを解説いたします。

こちらの作例をご覧ください。秋のカヤノ平キャンプ場で撮った1枚です。カヤの平はとても標高の高いキャンプ場なので、天気が変わりやすい場所でもあります。
この時も長野県木島平村の天気予報は晴れ、降水確率0パーセントでしたが、ご覧のように雲がかかったり、時おり雨がぱらついたりしていました。
風で流れる雲、それに透過する月の美しい光、これに心打たれたので我が青春のEF14mmF2.8Lで撮影に挑みました。月明かりがあるとはいえ、とても暗いシーンです。感度は1000、絞りは開放のF2.8でシャッターは10秒もあけるスローシャッターです。
試し撮りで露出を決めるとき、カメラのモニターを暗闇で確認すると、実際の画像よりも明るく感じてしまうものです。これは液晶モニターはバックライトの透過光なので、いくら真っ暗な画像でもライトの明るさが眩しく感じるのです。眩しいが明るいと勘違いしやすいので気をつけましょう。帰って写真を確認したら想像以上に真っ暗な写真だった…なんてよくある話です。
この写真をあるSNSで発表したときに、モデルが透けているのを不思議に思った方が、どうやってこんな風に撮るのですか?と質問をいただきました。確かに知識の無い方から見れば不思議な写真ですよね。今回は簡単なことですが、ここを解説いたします。
といっても、長々と説明するようなものではありません。この写真の場合はシャッターが開いている時間は10秒です。その内の例えば5秒くらい、その場に留まってじっとしていれば半透明人間のできあがりです。透け具合は3秒にしたり7秒にしたりで、シャッター時間に対する割合で調整できちゃいます。
はい、それだけ!
しかしこの写真のカヤノ平、割と最近に行った記憶なのですが、もう1年以上も前のことです。最近特に月日が経つのが早く感じます。これって年齢を重ねるごとに早く感じるものですよね。決して喜ばしいことではありませんが…。
もし、あなたが1年後に今より飛躍的に写真家としてレベルアップしていたら、お誕生日やお正月に「もう1年が経ってしまった」という虚しさは劇的に軽減されるでしょう。
努力して飛躍する人は時の経過をも楽しめるものです。
逆にこれがないと、体力の低下や老化など、失うものばかりが気になってしまい、溜め息しかでないものです。
ここで重要なのは1年後あるいは数年後といった未来に、レベルアップして素晴しい作品を生み出している ”写真家の自分” をイメージできるか?ここはもう、個人の想像力の問題ですよね。想像力が豊かな人は作品だけでなく、こういった生き方にも大きく影響するようですよ。
絶対に成功すると分かっていれば、多くの人は諦めずにやり遂げるでしょう。しかし成功するかどうか分からないから、多くの人は壁を越えられず挫折します。これは誰か偉い人の言葉だったと思いますが、どこで見た本か誰の言葉だったかは思い出せません…印象に残っていたので記憶していたのですが。
↓↓↓撮影地↓↓↓