毎日寒いですね!しかし冬は明るい一等星が多く星空が美しい季節です。
本当に綺麗な星空を見るなら、寒さに負けず星景写真を撮る旅に出かけてみてはいかがでしょうか。素晴しい写真の第一歩とは、誰も出かけない時間に行動すること、とはよく聞きますが間違いではないと思いますよ。

今回は一般に難しいとされている星空の写真を解説します。よくこういった写真をSNSでアップすると、撮り方を質問されるのですが、この作例程度でよろしければ決して難しくはないですよ。
必要な物は安定の良い三脚、広角レンズ(無ければ標準ズームのワイド端を使用)、防寒対策グッズ、ライトなど。あと行動力かな。
長時間、シャッターを開ける撮影ですので三脚はマストとなります。どうしても準備できない場合はカメラを地面に置いて空の方へ向けて固定すればOKですが、この方法は暗闇の撮影現場ではかなり苦しいです。
カメラの設定はマニュアル露出モードに設定し、絞りはお使いのレンズの開放値、シャッターは30秒、ISO感度は1000から2500くらいの間。ISO感度は空の明るさによって調整しましょう。夜空は一見してどこも真っ暗ですが、街が近くにあったり月明りが存在していたりで、夜空にも明るい暗いがあるのです。
東京の夜空なんて目では分かりませんが、すごく明るいんですよ。
三脚は安定のよい地面を選んでなるべくエレベーターは使わない。微風でカメラが揺れないように、なるべく低く設置するなど気をつけましょう。特にカメラストップが風に揺れていると、わずかなブレが発生するのでストラップは外すか三脚に巻きつけるなどの対処をしましょう。
ピントはマニュアルフォーカスを使います。レンズの距離目盛(フォーカスリングを回すと変わっていく目盛の窓)を無限遠(∞)にします。次にライブビューに切り替えて特定の星の位置を拡大し、ピントリングを少しづつ回して慎重に精度よく合わせてください。(ライブビュー機能が無い場合は試し撮りしましょう)。こうして微調整すると、目盛では無限遠より少しずれていると思います。実はレンズの無限遠マークは目安であって、温度変化による影響などで誤差があるらしいです。
それと手ぶれ補正機能がある場合は忘れずにOFFにしましょう。シャッターボタンは使わずにタイマーを使用。もしISO2500くらいの感度で許容しがたいノイズが発生する場合はシャッターを40秒にして感度は下げましょう。それ以上の長いシャッターだと少しづつ星が軌跡を描きはじめてしまいます。
撮影における設定は以上のような感じです。この通りにやれば決して難しくはないと思います。難しいと感じるのは地上物との構図や明るさの調整で、何度か撮りながら調整するしかありません。
バイクやライダーにはLEDライトを当てるなど、ちょっとしたコツがいります。この作例の場合は野島崎灯台の明かりが岩、ベンチの部分を偶然にも良い感じに照らしてくれたので、何もしていません。
それと、この方法は星空ならなんでも良いという場合であり、特定の星座や星雲または天の川を狙いたいという場合は、専用のアプリを利用して予め撮影地と時間帯を調べて行く必要があります。
星空観察に便利なアプリ 星座表 Skyview Lite
この寒い中、バイクで夜走りするのは根性が要りますが、撮影地に殺伐とした場所取りもありませんし、何より素敵な星空の写真を誰かに見せてあげたときをイメージしてみてください。きっと素敵な反応があると思いますよ。
↓↓↓撮影地↓↓↓
房総半島の最南端。野島崎灯台。撮影地は朝日と夕日が両方望めるベンチとして、ちょっとした人気スポットです。夏は天の川と重ね合わせた写真が撮れるみたいですね。