2017年8月
釧路市の東の外れにある無料キャンプ場 来止臥(キトウシ)野営場。
10年ぶりに訪れたお気に入りの場所は今も変わらずワイルドな絶景野営場だった。
キャンピングカーに乗って1人できた初老の方に一緒に晩飯を食おう、とお誘いを受けた。
ちょうど厚岸のスーパーで肉厚な牡蠣を大量に買ってきたは良いが、装備を軽量化して来たため炭も網も持っていなく困っていた。
ふたつ返事でOKして、キャンピングカーの前にその方の七輪を出し、夕食の時間を共に楽しむことにした。

その方は北海道の千歳から来られていて、もう仕事は引退してゆっくりキャンピングカーの旅を楽しんでいるのだとか。
私は北海道のツーリングがちょうど10回目を数えることを告げると、道東のことについて色々と聞いてこられた。
長いこと北海道に住んでいても、道東にはほとんど来たことがないのだとか。翌日に生まれて初めて北方領土を見る予定だ!と聞いて思わず私は驚いてしまった。
旅の話が盛り上がるころ、七輪の上の牡蠣は程よく焼きあがり、道民の舌をもうならせる美味を味わった。

「道東のおすすめはどこ?」
私は迷わず北太平洋シーサイドラインだ、と答えた。
釧路市の東から海岸沿いを走る絶景ルートで、特に浜中町の周辺や難読地名のあたりが私は大好きだ。
最果て感とか地形の景観だけでなく、言葉では説明できない雰囲気が旅心を最高に刺激する場所だとも伝えた。
~道東の難読地名~
重蘭窮(ちぷらんけうし) 初無敵(そんてき) 入境学(にこまない) 知方学(ちっぽまない) 賤夫向(せきねっぷ) 老者舞(おしゃまっぷ) 冬窓床(ぶいま) 又飯時(またいとき) 嬰寄別(あっちょろべつ) 浦雲泊(ぽんとまり) 去来牛(さるきうし)
この旅が終わって何ヶ月か経つけど、スーパーで美味しそうな牡蠣を見ると、千歳のおじさんと過ごした夜を思い出す。
またいつか。北太平洋シーサイドライン。
↓↓↓ 撮影地 ↓↓↓
来止臥(キトウシ)野営場 最低限の設備の無料キャンプ場 釧路市の東、昆布盛にある知る人ぞ知る場所。早朝は海に昆布漁に出る漁船が何十隻も一斉に出る。ワイルドなキャンプ場が好きだ!というベテランの旅人にお勧め。
北太平洋シーサイドライン 奔幌戸(ポンポロト)の集落付近 この場所と、すぐ近くのポロト沼の周辺も撮影スポットです。