旅の気持ちで撮影に挑む ツーリング写真

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その旅が終わって何年も経っているのに、忘れず記憶の中に焼きついている景色がある。

それは必ずしも絶景や有名な景勝地などではない。

むしろ、その土地ならどこにでもある普通の景観だったりする。

  EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5.6-6.3DG F5.6 1/400 ISO100

北海道の霧多布岬の周辺はその名の通り、いつも霧に包まれている。

この写真を見ると寂しさや不安感を抱くかもしれませんが、私の記憶に焼きついて離れない「記憶のツーリングシーン」とは、こんな感じが多いです。

長旅の工程では心は浮き沈みを周期的に繰り返し、やたらと過敏に反応する鬱のようなタイミングで見た光景なのかもしれません。

モーターサイクリストは全身に霧を浴びながら空間を駆け抜けたり、潮や緑の香りを感じたり、ある時は地域の人々に「旅人」として受け入れられ、優しさに触れたりして旅を続けるのです。

雨に当たったり想定外に寒い思いをしたり、服は汚れるし、荷物は限られるし、苦行とも言えるシーンの連続ですが、その旅程の中に心に入ってくる風景や出会いがあれば、それだけで心が満たされるものです。

私はこういったモーターサイクリストが見ている旅の世界に美しさを感じ、本物のツーリングのワンシーンを写真作品にしたいと思っています。それが作品化できればオートバイ、旅(観光ではない)と無縁だった人々に素晴らしい世界を教えてあげることができるのです。

今年の8月に久しく行けなかった北海道に行くことができました。私にとって記念すべき10回目の北海道ツーリングでした。フェリーの予約がとれたり、地図を眺めてどこに行こうか考えたりするだけで、心が子供のようにワクワクドキドキしました。

ここ2年くらいかけて写真修行した成果も、北海道という最高のステージで発揮できるという期待感もありました。しかし、実際に行ってみると運の悪いことに旅程中は雨ばかりで、大好きな夕焼け朝焼け、満点の星空などとは無縁の旅に終わってしまいました。

旅の内容は良かっただけに「本物のツーリングのワンシーンを・・・」が作品化できなかった不完全燃焼が心に淀みを残してしまいました。

「撮りに行った写真」と「本物のツーリングのワンシーン」の違いを打ち出してやろう、などと考えたのも敗因のひとつだったと感じます。

作品にある程度の演出を加える派、の私にとって「本物のツーリングのワンシーン・・・」というそのテーマは自ら方向性に矛盾点を作ってしまった!とも感じています。

いま私が中期的に学んでいきたいのは旅と写真の関係です。

まずは常に旅の気持ちを心にもって撮影に挑みたい。そんな風に感じている今日この頃です。それは場所や距離に関係なく極めて内面的な旅の世界観です。

もし共感していただける方がいましたら、いっしょに学んで当ブログで意見を交わしましょう。きっと素敵な話で盛り上がると思いますよ。

 

 



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6 thoughts on “旅の気持ちで撮影に挑む ツーリング写真”

  1. 立澤さんの記憶の中のシーン、どことなく寂しい感じがしますね。
    長距離ツーリングは、良い天候ばかりの方が少ないでしょう。
    とても辛かった時の方が記憶にも残るものですね。

    1. そうなんです(*^_^*)なんとなく寂しい感じの風景が好き…というか自分と向き合っている時間だからとでも言いましょうか。
      最果て感のある場所の方が旅も冒険っぽくなりますからね。
      私の旅はけっこう雨が多いんですよ(*^_^*)

  2. 立澤さん ご無沙汰しております!
    素晴らしいブログを立上げられましたね!
    ツーリング写真のアドバイス、とっても参考になります。

    今年の北海道、私もやられました。
    こんなに悪天候が続く北海道も珍しかったと思います。
    それでも中でも立澤さんは、旅情感たっぷりの素晴らしい写真を撮られていて、『自分ももっと頑張らなくては。』と考えさせられます。
    旅はいつも良いお天気ばかりではなく、雨や強風、寒さや暑さなど辛いことも多いですよね。
    そんな中でも、感動のツーリングシーンを切り取れたら素晴らしいと思います!
    これからの記事も楽しみにしてますネ!

    1. マサさん、お久しぶりです。
      新しいこのブログは独自ドメインを取得してwordpressで作成してみました。
      独自ドメインというだけでスペシャルな感じかもしれませんね(*^_^*)
      ツーリング写真文化の成熟に向けてマサさんもご協力ください。
      素敵なツーリング写真を撮って。

  3. こんばんは。
    RIDERが感じた旅の風景を、私も感じてみたい。
    霧の中、どこまで続くか分からない視界不良の中、
    でもきっと晴れる時が、この先に必ずあるような。
    晴れるというのは、天気や、ひと時の宿のことであったり。
    期待を込めて、それを目指す道の上のひと時を感じました。
    やはり私はモ-タ-サイクル=旅が大好きなのです。
    その一枚からその時のRIDERの気持ちを共有してみたいと、
    思って見てしまします(想像ばかりですが)
    旅力という言葉がありますが、
    例え身近な道であっても、旅を感じたりしますね。
    晴れ、くもり、雨の中・・・
    その時々にRIDERが立ち止まって撮った一枚に、
    惹かれます。

    私がtouring-photographerさんに感じるのは、
    RIDERとして、走る中で感じた内面の一瞬の一枚。
    それをとても大切にしていると感じています。
    その素敵な一枚を、私も撮ってみたいと思わせてくれる
    丁寧で心のこもった記事のひとつひとつ。
    そして、読んでいると、いつも写真を外から見ているだけの私でも、
    撮れるような気がしてきます(^^)/
    モ-タ-サイクルの楽しさ、写真の楽しさ。
    これからも記事を楽しみにしてます。
    仕事ピ-クの為、書き込みが少なくなりますが、
    いつも応援しております。

    1. selenさん、こんにちは(^^)
      私は道東の景色の中を走るのが大好きで、釧路湿原の自然を感じ、浜中町のあたりで最果て感をあじわい、そして霧多布へと走りつなぐ。
      その先にはたくさんのライダーが集っている場所があったり、暖かいカニ汁が待っていたり、大好きなキャンプ場があったりと
      お天気とは関係なしに明るく晴れやかなところが存在します。
      selenさんのおっしゃる通り「道の上のひと時」を私も求めて走っているのだと思います。
      1人のRIDERとして心が感じた世界、ファインダー越しにみた光景を、ひとつのメッセージとして鑑賞者へ訴えられれば…そんな写真を目指してみたいですね。
      selenさんの銀塩フィルム作品も素晴らしくて、私もいつも見入っていますよ。
      なんでも綺麗に撮れすぎてしまうデジタルと違って、懐かしさとは少し違う、RIDERが見ている風景の芸術性を感じます。
      冬の北海道は厳しいですが、お仕事のほうも頑張ってください。
      以前はよくスノーボードをしていたので、雪の降る季節にルスツやニセコひらふに通いました。
      北海道のパウダースノーが懐かしいです!

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