まずは極めよ「ひとつを明確に」<初級>ツーリング写真

みなさん素敵な写真、撮られていますか?

今回は当ブログの解説シリーズで度々出てきた「○○だから△△した」の法則に基づいて、写真の基本とも言われる何をどう撮るかを解説したいと思います。もちろんツーリング写真としての解説ですよ。

「○○だから△△した」

人の心に訴える良き作品とは意図が明確であり大胆に主役を切り取ったものだと考えます。写真芸術の歴史に残る名作とは、いたってシンプルな作品が多いのも、作品の訴える主題が明確に表現されていることと、シンプルであることは密接な関係があるからだと思います。

今回は○○だから・・・の○○の部分に注目し、写真の永遠のテーマである何をどう撮るか?の秘密を紐解いていきたいと思います。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F5.6 1/320 ISO100

こちらの作例をご覧ください。私の大好きな漁港でのワンシーンです。この場所では海が綺麗でしたし、古びた漁船、レンガ造りの倉庫など魅力的な被写体の宝庫でした。素敵な場所を見つけたのでここで撮影に挑んだのですが、まずはよく言われる「写真は引き算」の考えを持ちましょう。

この場所で私が最も気に入ったのは黄色い浮きです。黄色はデザインの要素「色」の中でも強烈な進出色として印象を与えます。連続して丸い球体が置かれていることにより、画面に導線を作って奥行きを作ることもできます。これ1つを主役にして構成し、ツーリングシーンとして撮った1枚なのです。海や漁船といった他の要素は潔く削ぎ落としました。おそらく、この写真を見たほとんどの方が「この黄色い丸いのが良いねぇ」と言っていただけるのではないでしょうか。

初心者の方が陥りやすい構図は良いと感じた複数の被写体をあれもこれも画面に入れた写真を撮ってしまうことです。

この作例をご覧ください。私が4年前に撮った写真です。やはり漁港でのワンシーンですが空、漁船、バイク、ライダー、遠景の山・・・様々な要素を画面の中に入れて何が言いたいのかイマイチ入ってこないです。かと言って広角レンズの利点を生かした、景色の雄大さを1つの主題とした作品とも言いがたいです。失敗作品は保存していないので、探すのが大変でしたが保存されていたこの写真は、このとき私はこれが良いと思ったのでしょうね…。

EOS1Dx + EF70-200mmF2.8L IS F2.8 1/1600 ISO100

次にこちらの作例をご覧ください。草地に休息するかのように佇む小さな漁船。背景はいたってシンプルでフレーム外へ向かって歩き去る漁師さんの姿はピンボケで脇役に徹しています。このように漁船と漁師といった関連性のある複数の要素があっても、主従関係を明らかに船が主役、漁師さんが脇役(もちろん逆でもOK)と明確化するのが大切です。

必ずしも当てはまる訳ではありませんが、原則は主題が1つでその他の要素は全て素晴らしき脇役と美しい背景であるべきなのです。このことが10人の人に見せて10人とも「この写真は○○がいいですね」と○○の主題が同じものをさすコメントがくれば合格ではないでしょうか。

お気に入りの撮影現場では「どれか1つなんて選べない」という声が聞こえてきそうです。安心してください。簡単な方法がありますよ。良いと思ったものは全ていちど言語化してください。そのとき以下のように必ず形容詞をつけてください。

・遠方の山間いが霞んで美しい ・海の深い青が印象的だ ・厳しい気候によって風化した建物が崇高である といった具合に。そしてそれぞれが主役の写真を撮って、帰宅したらどれをお気に入りの1枚にするか、じっくり考えましょう。

遠方の山間いと青い海と風化した建物を1枚の写真にしないことです。

長くなりましたので今回はこの辺で!<初級>ツーリング写真はしばらくこのテーマで展開していきますので、お楽しみに。

 

 



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