ゆらめく炎~キャンプツーリングの夜更け

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福島県 檜原湖の北岸  早稲沢浜
2016年5月

お気に入りのダンロップテント、旅の相棒R1200GS-ADVENTURE、スノーピークの焚火台、キャプテンモルガンのラム酒。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F4 5SEC ISO1600

焚火の炎を眺めていると心が落ち着く。むかしは糸の切れた凧のように、ひたすらバイクで走り回っていた。

どっかの最南端とか最北端とか、やたら陸の端っこに行ってみたり、地の果てという言葉に拘って阿保みたいに遠くまで走り回っていた。一回の北海道ツーリングで5000kmを超えたときもあった。

ある時期は走り回っているだけでは旅の本質は見えてこない…と気が付き、やたらのんびり旅したこともあった。本物の旅を追求するなら徒歩か自転車かカブだろうと思った。

今はまた考えが違う。旅の本質はどこかへ行ったことよりも心の中にあるのかも。だから距離とか手段はさほど重要ではないのでは?と。

写真は10年くらいのキャリアだけど、本腰を入れてやったのはここ2年くらい。アウトライダーのツーリング写真コンテストは初心者の頃から、定期的に応募していて誌面の常連だったけど、なかなかグランプリが獲得できずにいた。

あるとき他の方の素晴らしい作品が、その年のアウトライダーツーリング写真コンテストの年間グランプリになった。その作品を見て愕然とした。こんな凄い写真、自分には到底撮れないと。

諦めの感情の後に、この焚火の炎のようにメラメラと何かに火がついて、ひたすら我流で写真修行を重ねてみた。絶対に来年は自分がグランプリを獲得するぞと。

結果、翌年のアウトライダーツーリング写真コンテストの年間グランプリ発表号で、念願の年間グランプリを獲得できた。

すると、燃え尽き症候群ではないが、こんどは目標を見失ってしまったかのような迷路に迷い込んだ。自分はツーリング写真の美学をコンテストの為だけに追求していたのか?

そんなある日、ある大企業の社員が自殺したというニュースが世間を騒がせていた。みなさんは同調圧力という言葉をご存じだろうか?ここで詳しくは書きませんが自分独自の考え、あるいは個性は認められず会社や団体、なんらかの組織内で少数意見を多数意見に丸め込む圧力です。このニュースは会社組織により自殺に追い込まれた社員の悲しい出来事でした。

もし、その方が思い悩んでいたときに、写真作品で旅の魅力を伝えて苦しみから解放することは出来なかっただろうか?死んでしまうくらいなら、何もかもを投げうって、こんなに美しい旅の世界を体験してみたら?そう問いかけてみたら、どうなっていたか。

もちろん今の私の写真では、そんなことは無理だろうけど、いつか旅の美しさを表現できたら、自分という人間「一個人」での何らかの社会貢献として生きている手ごたえが見いだせるかも知れない。

単純にバイクでツーリングして、美しい景色や光景をカメラに収めてくるだけの行為だけど、それに可能性を感じて今も上達したいと願っている。

焚火の炎をながめていると、そんなことばかり考えてしまうから不思議だ。檜原湖の湖畔で。

 

 



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2 thoughts on “ゆらめく炎~キャンプツーリングの夜更け”

  1. 初めまして。
    私は一枚で伝える力はありませんが、
    自分のできる組写真で伝えたいことは、
    きっと、同じような気がしてます。
    「この先もある季節と風の匂いを、いつまでも見ていきたい」

    モ-タ-サイクルは、人生を豊かにしてくれるものだと、
    その想いがあって、私もブログを始めました。
    凄いことアピ-ルではなく、普通のことを幸せと感じる今を大切にする。
    そして、走り出すと感じられる風があったり、季節の匂いであったり。
    旅は遠くに行かなくてもいいし、少し足を延ばすだけで、
    身近な何気ない道の中にあったりしますね。
    私も同じように、テントを積んでひたすら走っていた時が長くありました。きっと似ていたかもです。
    今は、ささやかでも走って行って、空を見上げて深呼吸したり、
    家族と過ごす時間であったり、子供の成長であったり。
    大事にいつも「今」を感じたいと思っています。
    それは無事に帰ることを繋いでいかないと見れない時間。
    人生を消耗させるような、走り方、生き方ではなく、
    モ-タ-サイクルはもっと豊かな時間をくれるものと思っています。
    誰にアピ-ルする訳でもなく、自然体のRIDERの姿。
    ただ仕事の為だけに時間を消耗した期間が長くあったので、
    尚更そう思います。
    特別な目的地がなくても、少しだけ、
    外の空気を吸うために、走り出すきっかけになって
    貰えたらと想って書いています。

    立澤重良さんの、このブログに込める思い。
    ヤフブロも拝見させて頂きました。
    その一枚の力を、私も信じています。

    1. selenさん、はじめまして。コメントありがとうございます!
      selenさんも写真をやられているのですね。組写真は最近になってある個展でその素晴らしさを知り、最近になって興味がわいてきました。
      それぞれの意味のあるカットを巧みにレイアウトして表現する世界は、1枚では伝えきれないメッセージを豊かに表現してくれますね。
      私もいつか挑戦してみたいです。
      モーターサイクルは人生を豊かにするもの・・・ほんとその通りだと思います。
      私はバイクに乗っているときに、走行風とは違う「そよ風」を感じたり「季節の風」を感じたりするのが好きです。
      大事に「今」を感じて生きる、すごく心に響きますね。
      人生と旅。旅と写真。これらの関係を残りの生涯をつかって考え、何かが分かれば誰かの役に立てるよう発信していきたい…
      できれば芸術作品として。私の場合はこんな感じでしょうか。
      このブログはある想いをきっかけにはじめましたが、正直多くのバイク乗りは芸術とは縁遠いですしバイクと縁の無い多くの世間の人はバイクのイメージも良くはなく、私1人でブログでこんな事を発信しても、何も反応はないだろうな…と思っていました。
      しかし今回のようにselenさんのコメントをいただくと、本当に嬉しいですし今後の励みになります。
      大した記事は作っていけないのですが、300記事は作ろうと想いがんばっていきますので、ぜひまた見にいらしてください。
      ありがとうございました!

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